水害からの「復興ぶどう」大きく甘く育つ 京都・福知山で盛期
京都府福知山市戸田の戸田ぶどう園(福山義朗代表、10人)が栽培する「復興ぶどう」が収穫期を迎えた。2013年の台風18号被災から立ち上がろうと、育て始めて11年目。1日にメンバーが確認した糖度は16・5度ほどで、「大粒に育っていて、販売する頃にはさらに甘みが増すと思います」と自信にあふれる。7日から販売を開始する。 台風18号で戸田地区は約90戸が床上浸水し、田畑にも大きな被害を受けた。気を落とす住民が多い中、当時の自治会長だった福山代表が、復興に向けて取り組めることを-と、水害に強いブドウに目を付け、荒廃地を開墾して栽培、17年から販売している。 品種は「紫玉」「ブラックビート」「藤稔」「シャインマスカット」「クイーンニーナ」「ピオーネ」の6種で、収穫時期や色、味の違うものがそろう。完熟したブドウから同園隣の直売所で、当日朝の採れたてを並べる。 初日の7日は午前9時から販売し、早生品種の紫玉を出す。以降は毎週土、日曜日の午前10時15分から販売し、完売次第終了。値段は種類によって変わり、100グラム160円~170円ほど。予約もでき、水曜日に受け渡す。販売は9月末までの見通し。 福山代表(76)は「猛暑で、中には日焼けしかけているものもありますが、おおむね生育は順調で約6千房の収穫を見込んでいます。丹精を込めて育ててきたので、ぜひ味わってください」と呼びかけている。 問い合わせは同園専用の携帯電話080・4829・3879へ。