認知症リスクが3分の1になる飲み物って?医師が教える認知症を防ぐ食習慣
いつまでもボケることなく、人生をいきいきと過ごしたい。でも、ボケを予防するのは難しそう……と思っていませんか?実は近年、ボケを引き起こす認知症に関する研究が進み、予防できる可能性が十分あるとわかってきたのです。ボケ予防の重要なポイントは、ズバリ「習慣」。そこで今回は、日本抗加齢医学会にも所属している工藤孝文医師が監修した書籍『「ボケない人」の習慣、ぜんぶ集めました。』(青春出版社)から、認知症を防ぐ食習慣について、少しだけお届けします。 ◇ ◇ ◇
お茶をよく飲む人は、 認知症になるリスクが3分の1に低下!
赤ワインを毎日3~4杯飲むと、ポリフェノールの効果によって、認知症の発症リスクが低下するというフランスの研究がある。しかし、アルコールは生活習慣病の原因になるし、大量飲酒は逆に脳を萎縮させてしまう。やはり酒に健康効果を求めるのはやめたほうが良さそうだ。 ポリフェノール効果を求めるのなら、日本人の場合はお茶がいちばん。国立長寿医療研究センターの研究では、緑茶を1日に2杯以上飲むと、認知機能が低下するリスクが30%低下した。お茶特有の苦み成分のもととなるポリフェノールの一種、カテキンなどの働きだろう。 お茶を1日に数杯飲むお年寄りは、それだけでボケにくいわけだ。食事やおやつのとき、お茶を飲むことを習慣にしてみよう。
ミカンやレモンなどの柑橘類に、 注目のボケ防止成分が含まれていた!
柑橘類をよく食べる人は、ビタミンCの効果で体調が良く、食物繊維が働いて腸の具合も良好なのではないか。加えて、年を取ってもボケにくい、という意外な効果を得ることもできる。 東北大学の研究によると、柑橘類を週3~4回食べている人は、週2回以下の人と比べて、認知症発症リスクが約8%低い。さらに毎日食べていると、リスクが約14%も低くなることがわかった。 この認知症予防効果は、柑橘類に豊富に含まれているノビレチンというポリフェノールの一種によるもの。高い抗酸化作用によって、脳の神経細胞の酸化や炎症を抑えるのだと考えられている。多彩なミカンの仲間をはじめ、レモンやユズ、スダチなど、柑橘類を1年中摂取したいものだ。