大岩ジャパン、鈴木彩艶に代わる正GK候補は高卒で海外挑戦193センチの逸材…「人狼ゲーム」でチーム盛り上げる
男子のパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23(23歳以下)アジア杯が15日からカタールで開幕する。スポーツ報知では、8大会連続五輪出場を目指す「大岩ジャパン」の各ポジションのキーマンを4回にわたり紹介。第1回はGK小久保玲央ブライアン(23)=ベンフィカ=。 GK唯一の海外組として、小久保が日本のゴールマウスを守る。A代表に定着したGK鈴木彩艶(シントトロイデン)が国際Aマッチデー期間外で招集できない中、ナイジェリア人の父、日本人の母を持ち「セービングや守備範囲の広さが長所」という身長193センチの守護神に期待がかかる。 3月25日のウクライナ戦では先発フル出場で2―0の完封勝利に貢献。チームを支えるのはもちろん、ムードメーカーでも必要不可欠だ。移動のバス内では自ら選んだ曲を流し、宿舎では10人近くが参加できる心理ゲーム「人狼ゲーム」を主催。「(大岩)監督にも『盛り上げて』と言われる。まとまっていけるように」と早生まれの最年長として、和をもたらしている。 最終予選に燃える思いがある。柏U―18に在籍していた18年1月、カタールで開催されたアルカス国際杯に参加。ベンフィカ戦で好セーブを連発すると、相手GKコーチの目に留まり、ポルトガルリーグで最多優勝を誇る名門からオファーを受けた。柏のトップ昇格の話もあったが「上がっても、ちょっとぬるま湯状態になってしまうかなと」と高卒即海外を決断した。 リーグ戦出場はないが、欧州CLではベンチ入りするなど経験を積んでいる。6年の時を経て、今度は8大会連続五輪出場をかけた戦いが始まる。「あの時もカタールだったので、なんかドラマチック。五輪は夢の舞台。全員で勝っていきたい」。世界への扉が開いた場所で、再び輝きを放つ。(後藤 亮太) ◆小久保玲央ブライアン(こくぼ・れお・ぶらいあん)2001年1月23日、千葉県生まれ。23歳。柏エフォートFC、柏U―15、同18を経て、19年1月にポルトガルの名門ベンフィカへ入団。U―16から世代別日本代表に選ばれている。193センチ、78キロ。右利き。 野沢も山田も190センチ超ズラリ 〇…GKは小久保に加え、A代表のアジア杯(1~2月)を経験した野沢大志ブランドン(FC東京)と、23年の杭州アジア大会以来のメンバー入りとなった山田大樹(鹿島)の3人で戦う。アジアの戦いではロングボールやフィジカル勝負を仕掛けてくるチームも多く、小久保と同じ身長193センチの野沢、190センチの山田と大型GKぞろいはゴール前の守備では心強い。野沢は「どれだけ体を張って守備を固めていけるかは大事」と意気込み十分だ。
報知新聞社