「600円しかなく…ガスも電気も止められた」DV受けうつ病なったシングルマザー「生活保護」申請したのに受け付けられず 女性は知人男から殴打され死亡 遺族ら大阪市に要望書『受給できてたら死なずにすんだ可能性』
2年前、大阪市内に住んでいた当時22歳の女性がゴルフクラブで複数回殴られ死亡しました。女性は生前、母親と一緒に生活保護を3度にわたり申請をしていましたが、大阪市は申請を受け付けませんでした。女性の母親らは「生活保護が受給できていれば死亡せずにすんだ可能性がある」として、母親らが大阪市に要望書を出しました。 【画像を見る】当時女性が相談した区役所 母親の弁護士によりますと、大阪市城東区に住んでいたシングルマザーの女性(当時22)は、夫からDVを受けたうえにうつ病を患って働けなくなったとして市に生活保護を3度申請しました。
生活保護の申請は受付られず…女性はゴルフクラブで複数回殴られ死亡 頭に10か所以上の傷
しかし、城東区役所は夫婦関係が破綻していることが確認できないことや、家賃が生活保護の扶助基準額を超えているなどとして申請を全て受け付けなかったということです。 女性はその後、一時的に知人男性の家に身を寄せていましたが、その男に衣服や粘着テープを巻きつけられたうえにゴルフクラブなどで複数回殴られ死亡しました。女性の頭などには10か所以上の傷があり、死因は失血死だったということです。
3回目の申請時に職員と母親が口論 様子を見た女性「もういい」
女性の死は防ぐことができなかったのでしょうか。 3回目の申請の際、担当職員と母親が押し問答の末に口論に、そばで見ていた女性は「生活保護って皆が一生懸命働いて納めた税金からでるんやんな。そんな大事なお金を自分みたいな人間のくずが使わせてもらえるわけないねん。だからもういい」と言い残し、区役所を後にしたということです。
区役所「最終的に意思がなかったので、生活保護の申請には至っていない」
一方、弁護士らによりますと、区役所に残された当時の面談の記録には「3回目の申請にあたり、生活保護の申請意思の有無を確認したところ、娘さんは母親から保護の申請を勧められるも、拒否した」という記録が残っていたということです。 母親が市に問い合わせたところ、区役所からは「最終的に意思がなかったので、生活保護の申請には至っていない。生活保護の申請に際して、申請意思がある方にさせないことはない」という回答があったということです。