チャレンジ精神を大切にし、イニシアティブを取り続けていく--IIJ勝社長
2025年に向けたIT企業のトップメッセージや年頭所感を紹介する。 インターネットイニシアティブ(IIJ) 代表取締役 社長執行役員 勝栄二郎氏 新年あけましておめでとうございます。 昨今の目覚ましいIT環境の変化を見ていると2025年は新しいデータ活用の年になるのではないかと考えています。 2016年にEU(欧州連合)では「GDPR」(一般データ保護規則)が制定され2018年に施行されました。これはEUにおける個人データの保護を第一に考えた動きですが、一方で米国、特にGAFA(Google、Apple、旧Facebook・現Meta、Amazon)を警戒しての動きでもあったと考えられます。世界でデータをめぐる競争が本格化したことを象徴する出来事でした。 私たちはデータの活用に関してインターネットが必要不可欠な存在であると確信しています。IIJの持つ技術やサービスがインターネットを通して、データとデータをつなぎ、人類の進化を加速していくと考えています。 データの活用において重要なことは、データを蓄積し続け、分析し、標準化を行い、処理スピードを向上させ、またデータをいかにセキュアに取り扱っていくかなど、多岐にわたります。ITの分野で今までも当たり前に行われてきたことですが、改めて考えると、どれもまだまだこれから発展が必要だと感じます。 新しいAIの出現、高性能なGPUの登場、より多量の半導体の生産に世界中で力をいれている昨今ではありますが、並行して考えなければいけない法規制はまだまだ追いついていない状態です。 そういった中でデータそのものの取り扱いにおいて、ある国では国家そのものが安全に管理する体制を構築し、またある国では民間に任せていざという時に国が使うという方法をとっており、国によって差はありますが、わが国ではまだどちらでもない状態です。 このように激変していく世の中においてIIJが皆さまに提供する価値は、インターネットを通してデータを安全に、そして最大限活用する環境を提供し続け、社会の発展を支えていくことだと考えています。 2025年もIIJはチャレンジ精神を大切にし、イニシアティブを取り続けてまいります。