案外みんな無関心? 衆院選の期日前投票が3割以上も激減 滋賀の投票率はどうなるか
27日投開票の衆院選が最終盤を迎え、滋賀県内の3小選挙区に出馬した計10人の候補者は、「政治とカネ」の問題や物価高対策などを争点に激しい論戦を繰り広げている。そんな中、各陣営や県選挙管理委員会が気をもんでいるのが投票率の行方だ。今回は首相就任から8日後の解散、26日後の投開票といずれも戦後最短となった影響もあり、3年前の前回の同時期と比べ、期日前投票が3割以上も減少。最終的に前回の投票率57・33%を上回ることができるのか―。 【リストでみる】夕刊フジが作成した「京都・滋賀・奈良・和歌山全選挙区当落予測」 衆院選の県内投票率をみると、最高は戦後まもない昭和27年の82・54%。その後は緩やかな下降傾向をたどりつつ、平成の時代へ。2年は77・66%となった。 補選を除けば、26年に当時の安倍晋三首相が消費税率引き上げ時期の延期やアベノミクスの継続の是非を問うとして突然解散し、自民が圧勝した衆院選では、全国的に投票率が戦後最低を記録。県内でも戦後最低の53・79%に落ち込んだ。 令和3年の前回衆院選では、安倍内閣、菅内閣、岸田内閣と続いた4年間の政権運営の評価が問われ、新型コロナウイルス感染拡大への対応や「成長と分配」を巡る経済対策のあり方などが争点に。自民は議席を減らしたものの、単独で絶対安定多数を確保した。県内の投票率は57・33%で、29年の衆院選(56・32%)より高く、全国平均(55・93%)を上回ったが、過去3番目の低さだった。 今回は解散から投開票日までわずか18日間という異例のスケジュールで進む。 投票率の向上を目指す県選管が懸念しているのは、期日前投票が低迷していることだ。県選管によると、20日現在の期日前投票数は3万7260人。前回同時期(5万3943人)と比べて3割以上も減少している。大津市だけでみても24日現在で2万8048人と前回同時期の3万2669人を大幅に下回っている。 日程が突然決まり、有権者が投票する候補者を決めかねていることや、市町選管の有権者への入場整理券の発送が遅れていることなども期日前投票の出足に影響しているとみられる。 期日前投票は26日まで、一部施設を除いて午前8時半~午後8時に実施している。県選管の担当者は「投票日当日が無理な場合は、期日前投票も利用して、ぜひ貴重な一票を投じてほしい」と呼びかけている。