海外に住んでいる友人が「NHK」をよく見ているそうです。海外では無料で見れるようなのですが、なぜ無料なのでしょう?
日本国内ではテレビがあれば必ずNHKの受信料を支払わなければならないというルールがありますが、海外ではNHKが無料で視聴できるという話を聞くことがあります。この違いについて疑問に思ったことがある方は多いのではないでしょうか。 今回は、NHKの海外向け放送の仕組みや背景について解説し、日本国内と海外におけるNHKの受信料を紹介します。
海外での「NHK」の提供サービスとは?
「NHK」は日本国内だけでなく、海外でも視聴が可能です。具体的には、国際向けサービスの「NHKワールドJAPAN」と、海外に住む日本人や旅行者向けサービスの「NHKワールドプレミアム」が提供されています。 「NHKワールドJAPAN」では、ニュースや情報番組を海外の衛星放送やケーブルテレビなどを通じて放送しています。19言語で番組を提供しているため、語学学習にも最適です。 専用の無料アプリをダウンロードすれば、スマートフォンやタブレットから簡単に視聴できます。また、Apple TVやRoku、Amazon Fire TVなどの端末を使えば、テレビでもアプリを通じて視聴が可能です。 一方、「NHKワールドプレミアム」では、国内で放送されているニュースや情報番組だけでなく、ドラマや音楽番組、子ども向け番組、スポーツ中継なども日本語で視聴できます。世界100以上の国や地域で約2000万世帯が利用しています。
なぜ海外では無料で視聴できるのか?
「NHKワールドTV」が無料で提供されている理由の一つは、公共放送としての役割を果たすためです。NHKは、日本国内では視聴者から受信料を徴収し、その収益で番組制作や運営を行っていますが、海外の放送に関しては、異なる目的と運営方法が取られています。 まず、テレビとラジオで外国人向けと邦人向けに国際放送を行うことは、放送法第20条でNHKの必須業務とされています。この法律に基づき、NHKは無料で海外向けの放送を実施しているのです。 国際化が進む中で、日本の姿や正確な情報を世界に向けて発信し、日本に対する正しい理解を促進することは、NHKの重要な役割の一つです。海外の視聴者に日本について正確な情報を提供し、日本の国際的なイメージ向上に貢献しています。 また、海外に住む日本人に対しては、適切な報道番組などを提供することで、日本とのつながりを維持する役割も担っています。このように、NHKは公共の利益を考慮し、広く情報を提供することを目的として、海外では無料で視聴できるのです。