新型クロスオーバーSUV「CX-80」で本格導入、マツダが実施するデジタルマーケの方法
マツダは10日に発売した新型クロスオーバースポーツ多目的車(SUV)「CX―80」で、デジタル技術を活用したマーケティング施策を本格導入する。従来の説明・説得型営業から、口コミを含む、さまざまな接点を生かした「共感型」に転換。趣味などでつながる既存コミュニティーと新たに接点を持ち、新規顧客獲得を狙うとともに、顧客情報管理(CRM)を拡充してユーザー体験機会を創出し、顧客ロイヤルティーの維持につなげる。 【写真】マツダが発売した3列SUV「CX-80」 CX―80はマツダの国内旗艦車。大型SUVで多様なライフスタイル、幅広いアクティビティーに対する実用性を打ち出し、購入者の半数を新規顧客で獲得することを目指す。異業種との協業も視野に、釣りや旅行、アウトドアなどでつながる集団にプッシュ型で提案。「クルマに(顧客を)集めるのではなく、既存のコミュニティーにアプローチしていく」(和田宜之商品開発本部長)。 獲得した顧客が買い替え時に他社の商品に“流出”しないよう、接点を増やし、コミュニケーションの強化にも力を入れる。デジタル技術を活用して顧客の関心に合わせた集団を作り、保有することによる特別な体験を継続的に提供していく。 マツダは「ブランド価値経営」を掲げ、バリューチェーンの各接点における体験を通じて、顧客から選ばれ続ける関係の構築を目指してきた。スポーツ車「ロードスター」や車体色「ソウルレッド」などには、ファンコミュニティーが形成されており、主査らが参加するイベントの開催や情報発信を通じて相互の絆を深めている。