80歳・死別「2年前に夫を亡くし、都内の賃貸住まいの家賃が家計を圧迫。娘から月2万円の援助を受けても赤字が続き」【シニア世代の家計簿アドバイス】
◆支出の見直しは足し算とかけ算で考える C恵さんは筆まめで、毎日のように友人と手紙を交換。切手代もバカにならない。 「今年10月から、郵便料金が大幅に値上げされます。ですから、切手付きの封筒兼用便箋を使うというのも一つの手。ミニレター(郵便書簡)と呼ばれるもので、価格ははがきに準ずるため、63円(9月現在)で送れます」 さらに、保険料にも気になるポイントが。 「C恵さんが加入している掛け捨てのケガ保険は、ケガで入院・通院したときにしか給付されません。たしかに高齢になるとリスクは増えますが、前述のように高額療養費制度があるので、解約してもいいでしょう」 支出を見直すときは、足し算とかけ算をして考えるとモチベーションを保ちやすいという。「たとえば、1100円の保険でも1年で1万3200円、10年で13万2000円に。かけ算をすると効果を実感できます。また、月の支出削減も、ミニレターで切手代21円を浮かして月630円、宅配牛乳をやめて3000円の節約……と、一つひとつは少額でも、足せば目標の数字に近づいている。C恵さんの良い点は、友人との交流を絶やさず、喫茶店でコーヒーを飲むなど、生活に楽しみを見つけていること。そこに使うお金は守りつつ、何を削るか自分なりの優先順位を考えてみてください」
深田晶恵
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