Jリーグ初代チェアマン・川淵三郎が明かす黎明期の諸問題、「呼称」「合併」世間を揺るがしつつ乗り越えられたのは
「その東京ヴェルディが、16年ぶりにJ1に戻ってきました」。そう述べたとき、川淵さんは涙で声を詰まらせた。スタジアムは川淵さんの涙声にどよめき、直後、大きな拍手に包まれた。
川淵さんはポッドキャストで「途中でバッと込み上げてきちゃったんだよね。まさか自分で涙するとは夢にも思ってなかったんだけど」と笑顔で振り返る。
「お帰りなさい。東京ヴェルディ!」。川淵さんがそう呼びかけると、スタジアムはさらに大きな拍手と歓声に包まれた。
プロフィル
川淵三郎(かわぶち・さぶろう)
日本トップリーグ連携機構会長、Jリーグ初代チェアマン。早稲田大学、古河電工サッカー部でプレー。サッカー日本代表として64年東京五輪に出場。現役引退後は古河電工監督を経て、1980年~81年に日本代表監督。Jリーグチェアマン、日本サッカー協会会長(キャプテン)として「日本サッカーの強化」と「地域スポーツの振興」に力を注いだ。2009年に旭日重光章、15年に文化功労者。1936年生まれ。大阪府生まれ。