宇宙旅行のヴァージン・ギャラクティック、約460億円を調達へ–新型機と2機目の母船を追加
宇宙旅行サービスを提供する米Virgin Galactic(ヴァージン・ギャラクティック)は米国時間11月6日、3億ドル(約460億円)を上限に株式を発行すると発表した。 Virgin Galacticは、母船「VMS Eve」で空中から打ち上げられた、自力で滑走路に帰還できるスペースプレーン「VSS Unity」による準軌道(サブオービタル)飛行サービスを提供、これまでに7回の飛行サービスを実施している。VSS Unityでの運航は完了しており、今後は次世代機「デルタ級(Delta Class)」に引き継がれる。 海外メディアのSpaceNewsによると、2024年第3四半期(7~9月)の業績報告の場でVirgin Galacticの最高経営責任者(CEO)で取締役会のディレクターであるMichael Colglazier氏は、デルタ級の最初の2機の作業は予定どおりに進んでいるが、以前の計画よりも早く機体を追加するための資金を調達する必要があると語った。 Virgin Galacticは、2機のデルタ級の運航で得られる収入を将来の宇宙機の開発資金にあてる計画だった。デルタ級は2026年に商業飛行を開始する予定だ。そして同社は現在、デルタ級を2機追加するとともに、VMS Eveと同じような母船を製造して、2028年に商業運航を開始するために資金を調達する。 追加資金のほとんどは、2機目の母船の開発にあてる。同社は2025年に設計作業を開始し、2026年に生産に移行し、2027年に試験して、2028年に商業運航を開始する予定だ。
塚本直樹