ロッテ今江が語る、「下克上が18番!」
いよいよ、クライマックスシリーズがスタートする。 “2位決定戦”となった西武との最終戦に敗れ、敵地でのファーストステージとなった。本当に悔しい。本拠地開催を楽しみにしていたファンに申し訳なく思う。だが気持ちは切り替えた。千葉ロッテは下から勝ち上がることが出来るチームだ。千葉ロッテは、2005年、2010年と、過去に2度、プレーオフとクライマックスシリーズから勝ち上がっての日本一の経験がある。2度あることは3度ある。若いメンバーが多いから、「どうせ負けて元々」の開き直りの精神の方が、大きなエネルギーに変わることもある [写真・記事]ロッテ・今江「オレの野球人生は終わってしまう」
クライマックスシリーズ、日本シリーズというポストシーズンのゲームに関しての僕のモットーも“目立ってやろう”の精神でプレーすることだ。全国で注目される試合。「思い切り目立ってヒーローになってやる!」と思っている。 僕は、養護施設や子供たち、病気の子供たち、震災を受けた東北の子供たち、障害者野球チームの方々などを訪ねる活動を続けているが、いつも、そこで逆に勇気をもらっている。そういう僕との“絆”がある子供たちも、地上波で放映されるポストシーズンならば、テレビで見てくれると思う。そういう舞台で頑張っている姿を見せたいというモチベーションも目立ちたい精神のバックボーンにある。
とにかくポストシーズンは楽しんで野球をやりたいのだ。 長いレギュラーシーズンは楽しめない。4タコに終われば、なぜ打てなかったかをアレコレと一日中、考えて、自宅でもスイングもするし、怪我でゲームに出れなくなれば、「いくら給料が下がるか?」と計算をしてしまいそうになる自分がいる。1年でも長く野球をやりたいと考えているから、”職業としての野球”をとても楽しめないのである。 だが、ポストシーズンとなると別だ。開き直って野球を楽しめる。 短期決戦は、ああだ、こうだとやっているうちに、あっという間に終わるものだ。シーズン中は、失敗しても、どこかで取り返せるが、ポストシーズンでは、なかなか取り返すことは難しい。それならば、最初から開き直って楽しみたいのである