NTTなど通信4社、災害時の協力強化 能登半島地震の教訓生かす
NTTグループやKDDIなど大手通信4社は18日、大規模災害が起きた際の連携を強化したと発表した。能登半島地震の教訓を生かし、海上から携帯電話の電波を飛ばす船上基地局の共同運用などを通じて、通信障害からの早期復旧をめざす。 【写真】NTTドコモの移動基地局車=東京・品川 1月の能登半島地震では、揺れや津波で携帯電話の基地局が被災し、通信障害が発生した。各社は復旧班や移動基地局車を派遣したが、交通渋滞で現場に向かうのに時間がかかるケースもあり、復旧作業が難航した。 この時、NTTとKDDIは2020年に結んだ連携協定に基づき、船上基地局を初めて共同で運航した。NTTグループの海底ケーブル敷設船「きずな」にNTTドコモとKDDIの基地局設備を設置して海上から電波を届け、一部で携帯電話サービスが回復した。 この取り組みに、ソフトバンクと楽天モバイルが加わる。さらに、事業所や宿泊場所、給油場所など拠点の共同利用でも協力を深める。携帯電話事業者と、NTT東日本、西日本などの固定通信事業者の連携も強化する。
朝日新聞社