きょう(9月8日)は何の日? 高松張子の第一人者 宮内フサさん100歳市長訪問(1983年)【香川】
岡山放送
OHKのカメラが収めた岡山・香川の懐かしの映像で、ふるさとの歴史を振り返ります。今回は1983年(昭和58年)9月8日に放送された高松市の話題です。 香川県の伝統的工芸品で、讃岐の郷土玩具、高松張子作りの第一人者、高松市在住の宮内フサさんが100歳の誕生日を迎えるのを前に、脇信男市長(当時)がお祝いに訪れました。 高松張子は江戸時代に松平頼重が讃岐高松藩に入る際、張子の製法が伝えられたのが始まりとされています。代表的なものに重病のお姫様の病気を自分にうつし、島に流されて亡くなった「おマキさん」の伝説にちなんだ「奉公さん」が知られています。 高松市鍛冶屋町の人形師の次女として生まれた宮内フサさんは4~5歳のころから人形作りを始め、1955年には商工観光功労で香川県知事賞を受賞、1959年には郵政省の年賀切手の図柄に宮内さんの作品「鯛持えびす」が選ばれました。 また、1966年に天皇皇后両陛下が香川県を訪問された際、栗林公園で張子づくりを披露するなど、高松張子作りの第一人者として活躍してきました。宮内さんは2年後の1985年12月に102歳で亡くなりました。 フサさんは102歳まで張子づくりをつづけていたということで、孫の宮内利弘さん(高松市)は「聡明で元気で讃岐弁でのやり取りが温かい人だった」と話しています。 宮内フサさんの張子づくりの技術は「高松・宮内張子人形」として3代目のみき子さんが継承しています。2024年で没後39年。宮内フサさんの作品は高松市大工町にある「讃岐おもちゃ美術館」などに展示されています。
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