女性社員の卵子凍結費用を全額負担…鹿児島市の「西原商会」、出産とキャリア両立できる環境づくり
業務用食品卸売の「西原商会」(鹿児島市)は10月から、女性社員を対象に卵子凍結する費用の全額負担を始めた。福利厚生の一環で、出産とキャリアを両立する環境を整え、女性社員の選択肢を増やすことが狙い。
卵子凍結は将来の妊娠に備え、健康な女性が卵子を保存する手法。「子どもは欲しいが、仕事などを理由に今は妊娠を避けたい」などの理由で、利用を希望する女性が増えているとされる。公的医療保険の対象外で、費用は50万~70万円程度とされる。
同社によると、全社員約2200人のうち、女性は510人(10月時点)で23%を占める。女性社員の割合が増える傾向にある中、卵子凍結に関する要望や問い合わせがあり、全額を負担する制度の導入を決めた。当面は39歳以下が対象という。
同社は医療機関で採取した卵子の凍結保管サービスを全国で展開する「グレイスグループ」(東京)と提携しており、全国の医療機関でサービスを受けられる。西原商会の担当者は「女性社員の選択肢を増やすことにより、活躍の仕方が増えると期待している」と話す。