群発頭痛と闘い20年…痛みと恐怖で心が折れそうになった2児のパパ、支えは“家族”「私の宝物です」
「群発頭痛」と呼ばれる周期的に激しい痛みが起こる病気と20年間戦い続けている、パパおじさん(papaojisan2525)。その痛みは「目の奥をナイフでえぐられるよう」なもので、ひとたび発作が起きると体が強張り、激しく動き回ったり、叫び声を上げずにはいられないほど。先日、3ヵ月も続いた群発頭痛の発作期間がようやく終わったことを報告したが、その闘病生活を支えたのは「妻と2人の子どもです」と振り返る。発作の期間は「痛みが収まってからの家族との楽しい時間のことを考え、ひたすら耐えていました」と話すパパおじさんに、痛みとどのように向き合ったのか話を聞いた。 【動画カット】地獄のような群発頭痛の発作後、ガチガチに固まった背中をほぐしてくれる娘さん「痛みに耐えた最高のプレゼント」
■「死にたいと思ったことは何度もあった」 あまりの激痛でメンタル面もボロボロ状態
――群発頭痛を抱える人たちは、精神的にはどのような状態なのでしょうか? 【パパおじ】何百人も集まっている群発のLINEグループがあるのですが、みんなが全てを諦めてしまっているんです。どうにもならないし、指定難病ではないので、国からの補助があるわけでもない。群発期間中には何かをしようとも思えない。ただ、私は年を重ねていろいろ経験もしたので、今回の発作期間は、SNS活動や署名活動などを始めることにしました。 ――世の中が変わるきっかけを作りたいという思いがあった? 【パパおじ】20年経っても新しい薬が出ていないですし、公的補助ももらえない状況なので…。ネットで調べたら障害年金が下りるようになったという情報が出ていたので役所に話を聞きに行ったら、「群発頭痛は無理です」と言われてしまって…。群発になると、うつ病やパニック障害を併発する人がすごく多いので、それらと併発しているとなれば、通るかもしれないという回答でした。 ――なぜ「群発頭痛」単体では、補助がもらえる対象にならないのでしょうか? 【パパおじ】見た目にわからず、嘘をつけてしまうというのが1つと、発作期間には周期があって、(人により異なりますが)2~3年空いてしまうのも、理由として大きいようです。元気なときもあるということで、難病指定にはならない。でも難病指定の病気の中には、同じように期間が空くものもあるのに…。だからこそ、指定難病へのハードルを乗り越えないと、この病気を持っている人は、痛みに耐え続けて人生を狂わされて終わるだけだと思い、動き出すことにしました。 ――激痛が起ったときの心中はどういった状態なのですか? 【パパおじ】死にたいと思ったことは何度もありました。目の奥をナイフでえぐられるような痛みなどとよく言われていますが、本当にその通りで、感じたことのない痛みを1時間くらい味わうことになります。ひどいときには、1時間の発作に耐えて、2時間くらい経つと、また発作が来る。 ――“自殺頭痛”という名前もつけられているほどですが、衝動的に考えてしまうこともあったのでしょうか? 【パパおじ】私の場合は、家族の支えがあったので、そうはならなかったです。家族の支えと群発期間中ではない日常が満たされていたというのもあります。耐えた後の楽しみを知っているから、耐えられたのだろうと自分では思っています。