日本ハム入団、台湾の157km剛腕・古林睿煬はあの郭泰源も推す逸材 侍Jに衝撃投球「火球男」が叶えた夢
日本ハム入団が決定「光栄に思います」
プロ野球・日本ハムは20日、統一ライオンズの古林睿煬(グーリン・ルェヤン)投手と契約合意したことを発表した。2024年シーズンは年間MVPや最優秀防御率、ベストナインに輝いた最速157キロの剛腕。昨年のアジアプロ野球チャンピオンシップでは、日本代表「侍ジャパン」を5回までパーフェクトに封じるなど、6回2/3を1失点と快投し、野球ファンに驚きを与えた。当時、東京ドームを訪れていた伝説・郭泰源氏も「日本で通用すると思う」と絶賛していた逸材だ。 【画像】他にもいた台湾チア6人を現地でパシャリ ショーパン姿の全身ショット 24歳の古林睿煬は身長184センチ、81キロ。2018年のドラフト1巡目指名で統一に入団した。24年シーズンは21試合に登板し、10勝2敗。125回を投げて防御率1.66、150奪三振と圧巻の数字を残した。年間MVP、最優秀防御率、ベストナインなどタイトルも複数獲得している。 古林睿煬の存在が日本に知れ渡ったのは昨年11月、東京ドームで開催されたアジアプロ野球チャンピオンシップ。日本戦に先発すると、力強い真っすぐを制球良く投げ込み、5回まで打者15人で抑える完全投球。6回に門脇誠(巨人)に初安打を許し、7回には森下翔太(阪神)のソロを被弾。チームも0-4で敗れたが、日本のX上では「台湾のピッチャー」がトレンド入りするほどの衝撃を与えていた。 登板から数日後に取材し、明るい性格が印象に残った。当時から日本やMLBに挑戦する意欲を口にしていたが、記者には「ニッポン、コンニチハ!」と気さくに日本語を交えて挨拶してくれた。握手した手は、想像以上に分厚かった。得意球は「オンリーファストボール!」と冗談を飛ばされたが、5球種以上を操る。コンビニスイーツが好きだともお茶目に明かしていた。 「小さいころから向上心が強く、一つクリアしたらもっと大きなものに挑みたい性格」と語っており、自然と海外挑戦を意識するようになったようだ。最も好きな日本の投手は、パドレスのダルビッシュ有。「自分を必要とする球団があれば光栄だし、力になりたい」と話していた夢が、1年越しに叶った。 西武で通算117勝をマークした「オリエンタル・エクスプレス」こと郭泰源氏も、「もし日本に来たら、成功すると思う」と太鼓判を押していた。「ボールの回転もいいし、制球もなかなかいい。精神的にも成長している」。これを聞いた古林睿煬は「凄く嬉しく、光栄に思います」と恐縮していた。 「火球男」の異名も持つ剛腕。球団発表に際して「まずは北海道日本ハムファイターズに声をかけていただいた事に感謝します。ファイターズに入団することと、日本プロ野球でプレーできることをとても光栄に思います。ファイターズは良い選手がたくさん集まっているし、私が好きな選手もいます。とにかく1日も早く皆さんに会って、野球の話がしたいです。これからさらにレベルアップして、チームに貢献できるように頑張っていきます」とコメントしている。
THE ANSWER編集部・宮内 宏哉 / Hiroya Miyauchi