[NEW BALANCE CUP]U-16代表、Jクラブ練習参加も経験。飯塚MF保科剛はプロ入り、違いを見せつけるため「尖った部分も尖らしながら...」
[1.5 NB CUP決勝T1回戦 飯塚高 0-2 東山高 時之栖裾野D] 「どんどん課題が出てきたから嫌なんじゃなくて、課題を見つけるための大会なんで。ここで課題を見つけて、僕たちがまた帰っておっきくなれるように。もう毎日毎日考えながらやってます」 【写真】福田師王が大胆イメチェン「ライオンじゃん」「圧倒的金ピカ」 飯塚高(福岡)のU-16日本代表ボランチ、MF保科剛(2年=CAグランロッサ出身)は成長するための糧を求めに「NEWBALANCE CUP 2025 IN TOKINOSUMIKA」(通称:裏選手権、静岡・時之栖スポーツセンター)へ来たという。 東山高(京都)戦はチームにけが人が出ている関係で左サイドバック(SB)としてプレー。プロ入りを狙うMFは、“尖った”武器であるボール奪取力とメンタリティの強さに加え、ボランチ、左右両SB、前線のポジションができるような万能性を身に着けてきた。 左SBでもそつなくプレーし、サイドチェンジやスルーパスにもチャレンジ。一方、チームとしては「負けないチャレンジャー精神を持ってるのはいいんですけど、最初からチャレンジャーじゃないんで、もっと上から襲いかかるイメージで。チャレンジするんじゃなくて、勝ちに行ってるんで、呑み込むぐらいの勢いでやんないといけない」と指摘していた。 飯塚は昨年に比べてよりボールを繋ぐことを目指しているが、東山のプレッシングの速さの前にやや受け身の戦いになってしまっていたことを残念がる。0-1の後半は仕掛ける回数が増え、FW金城龍都(2年)やFW塚本一咲(2年)が再三ゴールに迫っていたが、逆にセットプレーから失点して惜敗。ただし、保科は関西や関東の強豪校の勝負強さを体感できたことを前向きに捉えていた。 保科は1年時に全国大会級のU-16大会、「ニューバランスチャンピオンシップU-16」でボール奪取力、回収力を発揮するなど優勝に大きく貢献して大会MVPを獲得。2008年早生まれのMFはその後、翌年2月のU-16日本代表トルコ遠征メンバーに抜擢された。 昨年は2度に渡ってJクラブへの練習参加も経験。「やっぱ尖ってる部分が気に入ってもらってるんで。その尖った部分を落とさずに、他のところもちゃんとレベル上げてやっていくしか、もう方法はない。ボール奪取と、ビビらないメンタルはほんとにもう、そこ貫き通さないと自分じゃないんで。自分を保ちながら、その尖った部分も尖らしながら、他の部分も一段とレベルアップさせて、ベースをもっと上げていかないと(プロでは)やれない」。Jリーガーたちの中に入っても臆することなく、自分を表現して影響力を与えられるという稀有な存在。“尖った”部分に加えてベースを高めてプロ入りを勝ち取る意気込みだ。 選手権に出られなかったが、この先、大舞台で違いを見せつけるための大事な時期。「見てないところで努力して。大舞台に出た時に(見ている人から)『去年と違うな』って思われるように、その違いを見せつけるためにも、今、この時期はちょっと苦しいですけど、チーム全体で頑張っていかないといけない時期だなと思っています」。この時期を大事に過ごし、1年後は個人として、チームとして選手権で輝くことを考えている。 福岡県内のライバル、東福岡高が開催中の選手権で準決勝進出。保科は「10割悔しいし、10割嬉しいっすよ。選手権ベスト4まで行ってくれたんで、もう来年は(福岡県代表は)シードっすよね。『ラッキー』とも思いながら。あれに勝てるってことは、もう優勝できるんで。やっぱ悔しいですけど、福岡県なんで応援しています」。2025年はその東福岡にも負けないチームになることが目標だ。 「この1年は負けないチーム作り。圧勝しなくても、完全に勝ち切らなくてもいいんで、ウノゼロ(1-0)で勝ったり、引き分けてPKで(上のステージへ)行ったり、最後まで粘って勝ち点1を取ったりっていう負けないチーム作りが今年のチームのテーマなんで、そこをやっぱり目標をブラさずに毎試合、毎日練習してやっていくことが僕としての目標です。(進路は)プロを決めてからプラスアルファで代表にも入って、やっぱ注目受けたいなってのはあります」。そのためにも年始に見つけた課題を福岡へ持ち帰り、目標達成に結びつける。