日本の伝統工芸を感じさせるデザインに仕上がった「日産・ノート オーラ」だが…
オーラがマイナーチェンジした。先行してベースモデルのノートが変更になったが、ノート オーラがノートのワイドボディ版で上級指向のモデルという立ち位置は変わっていない。 【詳しく画像を見る】 正直、ノート オーラのエクステリアデザインを見てほっとしている。日産はデザインの統一イメージとしてデジタルVモーショングリルを採用していて、ノートもヘッドライトのデザインに合わせてモールを使ったカラードグリルに仕上げられている。 モールを重ねたデザインが“デジタル”ということなのだろうか。このデザインはノーズが長く見えてボディとアンバランスになってしまう。 同様のデザインがノート オーラにも採用されたら心配だなと秘かに思っていたが、変更されたフロントフェイスはノートとは明らかに違うデザインだった。 日産によると日本の伝統工芸を感じさせるデザインに仕上げているという。 グリルをヘッドライト下までワイドに広げて存在感を高めながら、ヘッドライト下にボディ同色やダークメタルグレーのモールを縦にレイアウトしている。 リヤデザインをノートと比べるとフロントほど差がないが、バンパーのリアデザインが異なり、オーラのほうがよりワイドに見える。
ドット柄のフロントグリルからウイング形状に広がるフロントデザインをよく見ると、どこかで見たことがあるような気がしてきた。そう、プジョーが採用しているデザインの雰囲気に少し似ているのだ。 エンブレムを日産からプジョーに変更すれば、そのままプジョーの1車種になれるような感じにさえ見えてくる。 これはノート オーラのデザインを非難しているわけではなく、クルマのデザインは時としてよく似たデザインが登場することがあるわけで、過去には同時期に似たデザインのクルマが登場したことも。 各メーカーのデザイナーは数年後の未来を予測してデザインするが、偶然一致することがあるわけだ。
<文/丸山 誠(モータージャーナリスト)>