「運がよくない人」に多い、他責思考のクセ
望んだような結果が出なかったり、何かよくないことが起きた時に、「自分は運が悪い」「ついていない」と運のせいにしてしまったことがある方は多いと思います。そもそも世の中には、結果を出し続けるスーパーマンのような人と全く結果が出せずに嘆いてばかりの人がいますが、その違いはどこにあるのでしょうか? 【心が軽くなる言葉】人間関係が良くなる8か条 株式会社新規開拓の代表で、人材教育のエキスパートである朝倉千恵子氏に話を聞きました。 ※本稿は、朝倉千恵子著『運を整える。』(内外出版社)より、内容を一部抜粋・編集したものです。
状況が良くならないのは「行動していないから」
私は30代のころからこれまで、自己啓発セミナーをはじめ、多くの学びに自己投資をしてきました。セミナーに行くと、いろいろなタイプの人と出会うことができます。当時の私のような若い女性もいれば、経営者の方や個人事業主、これから起業を目指そうとする人もいました。 同じセミナーを受講しても、全員が同じような望む結果を手に入れられるわけではありません。受講してから何年経っても同じような状況で、いつもセミナーを受けてばかりの人もたくさんいました。 これは女性だから男性だから、サラリーマンだから経営者だから、といった属性で分かれているわけではありません。なぜ結果に違いが生まれるのか。 その理由はシンプルです。学んだことをちゃんと実行している人と、そうでない人がいるからです。どれだけ有益なことを学んでも、実行しなければ何も変わりません。「こうやったらいいよ」と言われたことを素直に受け止めて、実践行動に移すかどうか。それがすべてです。 「そんなの当たり前のことだろう」と思うかもしれません。しかし、驚くほど多くの人が、学ぶことに満足し、その後の行動を起こさないのです。あるいは行動を起こすつもりはあっても、日々の仕事に忙殺されて後回しになっていたり、「講師の言っていることはわかるけど、私には私の事情があって...」とやらない言い訳を探していたりすることもあるでしょう。 私が主宰する女性限定の営業塾「トップセールスレディ育成塾(TSL)」の受講生も同じです。私は彼女たちにやり方やあり方を教えることと、行動の大切さを伝えることはできますが、代わりにやってあげることはできません。私がどれだけ熱心に伝えても、その言葉に感銘をうけたとしても、やはり行動しなければ何も変わりません。最後の一歩は自分で踏み出すしかないのです。 以前にこんな言葉を教えていただきました。「他の誰もあなたの足を引っ張ってはいない」。自分の心が、自分の思いが、自分の足を引っ張っていることのほうが圧倒的に多いのだそうです。 私もこの言葉にとても共感しました。過去の自分を振り返って、私にも当てはまっているなと感じました。なんだかうまくいかない、一歩を踏み出せない。そう感じるときは、自分の心がブレーキを踏んでしまっているのかもしれません。 学んだらとにかく実践行動、そしてアウトプットが重要です。同じように学んでも加速的に成長する人は、自分が学んだことをアウトプットしています。家族や部下・後輩に伝えたり、ブログにまとめたり、SNSに書いたり...。 頭でわかっているつもりでも、実際にやってみたり、自分の言葉で説明をしたりしようとすると、「あれ? これってどういうことだっけ?」とわからなくなってしまうことがよくあります。人に教えようとすることで、自然と自分の中での理解が深まっていきます。人に教える人が一番成長できるのです。