ドライとウエットクリーニングの違いって!? ワンシーズンに何回出すのが適正? スーツのお手入れ方法を聞いてみた
●スーツの汚れによってクリーニング⽅法を使い分ける
新年度がはじまりスーツを着る機会も増え、⽇々の仕事に⽋かせないものとなっています。しかし、そのクリーニング⽅法については意外と知られていません。 【画像】スーツの汚れが気になる? クリーニングの仕上がりを画像で見る(12枚) ひとくちにクリーニングといっても、洗浄⽅法はひとつではなく、メンテナンスのうえでは⽣地の素材と汚れに応じて使い分けることも⼤切です。 クリーニングと聞いてまず思い浮かべるのは「ドライクリーニング」でしょう。ドライクリーニングとは、⽔の代わりに「有機溶剤」を使って洗う⽅法です。
⽑や綿⽣地の縮みや、⾊落ち、型崩れといったダメージを軽減できるのが特徴です。そのため、⽔に弱く洗濯できない⽣地のスーツに向いているともいえます。 有機溶剤は⽪脂や油性ペン、化粧品、マヨネーズのような「油性」の汚れをよく落とします。また、ホコリや泥、花粉、PM2.5などの、⽔にも油にも溶けない「不溶性」の汚れも落とせます。 じつは、スーツの汚れの多くは「油性」と「不溶性」なので、この点からも適したクリーニング⽅法といえるでしょう。 ただ、汗成分などの「⽔溶性」汚れは落としにくいため、⾐類の状態による使い分けが必要です。また、樹脂加⼯製品など、ドライクリーニングを避けたい製品もあります。洗い⽅を相談できるクリーニング店を選ぶのもポイントです。 店舗に持ち込んでから仕上がるまでは1~5⽇程度、料⾦は1000円位からが相場のようです。 これに対し、ぬるま湯と中性洗剤を使って洗うのが「ウェットクリーニング」です。汗や飲みもののような「⽔溶性」汚れをよく落とせます。洗浄後は⾐類にあった様々なプレス機を使い、成形仕上げをするので、家庭洗濯後のアイロンがけが難しい⾐類もきれいに仕上がります。 このように専⾨的な技術を使うため、仕上がり⽇数は7⽇から10⽇程かかり、料⾦もドライクリーニングと⽐べると多くかかります。 スーツ裏⾯についている取扱い表⽰をみると、洗濯⽅法がわかります。クリーニング店では、取扱い表⽰を確認したうえで、⽣地素材や状態をみて適切なクリーニング⽅法を判断してくれます。 ではどちらの⽅法でも洗えるスーツの場合は、どうすればいいのでしょうか。その判断⽅法について、業界トップクラス企業「⽩洋舍」の担当者は次のように語ります。 「クリーニング⽅法は取扱い表⽰に従って決めるのが良いです。 ドライクリーニングもウエットクリーニングもできるスーツの場合、型崩れが気になるものであればドライクリーニング、サマースーツなど汗成分除去を優先するものであればウエットクリーニングがおすすめです」