楽園の島に流出オイルが漂着 シンガポールの船舶衝突事故
シンガポール、6月19日 (AP) ― シンガポール南部沖で停泊中のタンカーに浚渫船が衝突し、オイルが漏出。人気観光地セントーサ島も含めた南部海岸線の一部が、黒い油膜で汚染された。 流出事故が海洋生物を脅かすのではないかという懸念が起こる中、清掃作業が6月16日に開始された。 オランダ船籍の浚渫船ボックス・マキシマが14日、シンガポールの燃料補給船マリン・オナーに衝突、同船の燃料タンクが破損した。 シンガポールの海事港湾局は15日遅く、声明を発表。船舶からの油漏れは食い止められ、損傷したタンカーから流出した油は分散剤で処理されたと述べた。 ところが、潮流の関係で、処理された油はセントーサ島をはじめとする南の島々や自然保護区、公共の海浜公園などの海岸線に漂着した。 年間数百万人の観光客が押し寄せるセントーサ島には、ホテルやカジノのほかに、ゴルフ場、東南アジア唯一のユニバーサル・スタジオのテーマパークがある。 公園と自然保護区のビーチフロントの一部は、清掃活動を促進するために閉鎖された。セントーサ島の海岸は引き続き一般に開放されるが、海での活動や遊泳は禁止されている。 セントーサ島の無人の海岸では、作業員が清掃作業を継続。油で汚れた砂浜には黒い海水が打ち寄せていた。 当局は清掃活動のために18隻の船を配備し、流出油を封じ込めるためのコンテナ・ブームを1500メートル近く敷設した。 (日本語翻訳・編集 アフロ)