「動画より静止画を撮りたいんだー」という人に富士フイルム「X-T50」は超オススメかも
「最近の小型軽量カメラは動画ユーザーを意識しすぎ。私は動画よりも静止画を撮りたいんだー」という人に超おススメのカメラが登場したかも。 【画像31枚あり】フィルムシミュレーションを変えて人物を。ポートレート向きなのはASTIAという。確かに階調が少し柔らかい 富士フイルムの「X-T50」である。 「X-T30」の後継機なのだけど(ちなみに、X-T40はなくて、X-T30 Mark IIというマイナーチェンジモデルがあった)、むしろ、「X-T5」の弟分と思った方がいい。 富士フイルムの小型軽量カメラとしては、旅行向けと称して登場した「X-S20」があり、それとかぶる? と思う人がいるかもしれないけど、かぶりません。 X-S20は動画メイン、あるいは動画と写真が半々くらいの人に、X-T50は写真がメインの人に向けたカメラだからだ。
X-T5をいい感じに小さくした写真のためのカメラだ
X-T50はX-T5の高性能やテイストをコンパクトにまとめたモデルが基本。 イメージセンサーは4020万画素の「X-TRANS CMOS 5 HR」センサーで画像処理プロセッサは「X-Processor 5」。つまり、X-T5と同じものだ。 ボディ内手ブレ補正は約7段。これは良い。 前面がほぼフラットでのっぺりしていたX-T30/IIに比べるとグリップが少ししっかりして精悍な顔になっている。前ダイヤル部分が少しカットされているのもミソだ。 背面を見ると、X-T30/IIとはちょっと違う。ボタンの位置や種類が一部変更された。 背面モニターは従来通りチルト式。最近、ミドルクラスの小型軽量機がバリアングルモニターばかりになって残念、とお嘆きの方(わたしだ)に朗報である。 上から見ると、撮影モードダイヤルがないというX-Tシリーズならではの操作系がよく分かる。シャッタースピードと露出補正。絞りは基本的に絞りリングで行うが、絞りリングがないレンズ(XCシリーズなど)ときは前後のダイヤルで。ISO感度も電子ダイヤルで行う。 分かってしまうと「撮影モードダイヤルなんて不要じゃん」って感じになるんだけど、慣れてない人はとまどうかも。そんなときは「AUTO」レバーを「AUTO」ポジションにするとフルオート(露出補正などは可能)になる。それが実に良いアイデアかと思う。 X-T50が従来のX-Tシリーズと大きく違うのは、左肩にあったドライブモードダイヤルがボタンになり、代わりに「フィルムシミュレーションダイヤル」が付いたこと。 最近の富士フイルムは、X Summitなどでやたら「フィルムシミュレーション」の話をするなあと思っていたけど、それがここに結実してるのか、って感じだ。 これだけでX-T50からのメッセージが分かるよね。これは、「いろんなフィルムシミュレーションを使って、いろんなテイストの写真を楽しもう」なのだ。 面白いことに、このダイヤルが付いてるだけで、フィルムシミュレーションをあれこれ切り替えて使いたくなるのだ。