ダルビッシュ残留が大谷獲得の障害になる?レンジャーズが抱えるジレンマ
そして、パッサン記者は最後に、「ダルビッシュが今オフにレンジャーズからFAになることと、大谷獲得には、どのような関係があるか」という質問にも、こう答えている。 「正直にいうと、彼ら2人はとても親しいというわけではないと思います。一般的に日本の選手は、すでに日本のスター選手のいる球団でプレーしたいと考えていません。これは日本の文化ですが、自分のほうが良い選手であっても、自分のほうが若ければ、どうしても序列として2番目になってしまいます。選手たちは自分の力で名を挙げたいと考えています。ダルビッシュと、レンジャーズとの再契約が大谷獲得の障害になるというわけではないでしょうが、それほど助けにもならないと思います」 一般的な日本選手の心理を読んだ上で、このオフにFAとなるダルビッシュとレンジャーズとの再契約問題が、大谷のレンジャーズ移籍の障害になる可能性を明らかにした。 そして、ダルビッシュと大谷が日ハムでつけている背番号が同じ「11」であることについても言及。 「大谷は日ハムで背番号11をつけていますが、それはダルビッシュが11をつけていたからなのです。日本ハムが、大谷にオファーするとき、大谷は高校を卒業してドジャースと契約するかもしれないというような状態でしたから、いろいろな好条件を出しました。そのひとつが背番号11だったのです。ダルビッシュのような投手になれるという高い期待で11を渡し、二刀流を認めました。これはとても重要なことなのです。レンジャーズが、現時点で大谷獲得に有力だとするならば、先発ローテーションと登板日以外には指名打者をさせるというオファーができることでしょう」 レンジャーズがダルビッシュと再契約し、大谷も獲得した場合には大谷の背番号は何番になるのか。この背番号問題も、ダルビッシュがチームに残留した場合の大谷獲得の障害のひとつになるかもしれない。日本ハムが大谷を口説いたときに二刀流を認めたが、メジャーでも、二刀流でのプレーを契約条件に入れたチームが争奪戦を勝ち抜くことになるのだろうか。大谷は、今季まだ投手としても、打者としても一度もプレーをしていないが、市場価値に影響はなく、大谷を巡る争奪戦が激しくなってきそうなムードだ。