プロも使う完成度!ユニフレーム「コーヒーバネット」が30年以上売れ続けている理由
【理由③】圧倒的ヘタらなさ!繰り返し使用しても変わらない安定感
創業60年を越える老舗金物メーカー、株式会社新越ワークスのブランドであるユニフレーム。ザルなどの業務用厨房金網製品分野では国内で高いシェアを誇る、代々続く調理器具メーカーです。「ザル屋として日頃から金属製のワイヤーを取り扱っていた」(野﨑さん)こともあり、使用する素材や円すい状に仕上げるためのアイディアは自然に出てきたものだったと言います。 「何度も折りたたんで使用することを考えると、ヘタリに強い素材でないといけません。この素材選びこそが何よりも大事な部分ですが、この点に関しては、金属加工の専門分野である弊社の強みが生きています」 金属のバネ性を利用した折りたたみ構造ゆえ、金属の剛性が重要。そこで素材には耐食性の高い「SUS304」に弾性限や耐力を高めるWPB熱処理を施した特殊ステンレス鋼を使用しています。これにより繰り返し折りたたんでもなお、円すい形状が崩れないわけです。 私も7年ほど愛用していますが、購入当初から使用感は変わっていないように感じます。 そしてこの剛性は、収納性だけでなくドリッパーの安定性にも寄与しています。実際に使い比べてみると分かりますが、格安で販売されている似たような形状の商品は、数回使うだけでワイヤーの立ち上がりが足りなくなります。 ペーパーフィルターにお湯を注いだ際に、ドリッパーが傾きお湯が均一に広がらず、雑味が出たり抽出が不十分であまりおいしくないコーヒーになってしまいます。 最悪ひっくり返ってしまって、火傷の危険も。 その点「コーヒーバネット」は、お湯を注いだ際のドリッパー上部の安定感が良く、ペーパーフィルターをドリッパーがしっかりと受け止めるので安心してドリップ可能。 こうした耐久性と安定感も多くのコーヒー好きキャンパーたちに支持され続ける理由のひとつと言えるでしょう。 本格的なドリップコーヒーが楽しめるだけでなく、持ち運びや耐久性も高いことで人気となったユニフレーム「コーヒーバネット」。発売から30年以上経過してもなお、アウトドア用ドリッパーの定番として君臨し続けています。 発売当時からコンパクトドリッパーとしての完成度は高く、コーヒーのプロからも改善の要望が挙がってこなかったほど。もし長く使い続けられるコーヒードリッパーをお探しのキャンパーがいれば、この機会に検討してみては? …ただ一点だけ勝手なことを言わせてもらえるなら、シェラカップに直接コーヒーを落とした時に、フィルターの先っぽがドリップしたコーヒーに浸ってしまうのだけなんとかなるといいなぁ。
<取材・文/山口健壱>