<ここに注目>中京大中京・畔柳攻略へ専大松戸「選球眼」で重圧 選抜高校野球
◇第6日第1試合 中京大中京vs専大松戸 出場校中最多32回出場の中京大中京と初出場の専大松戸との対戦は、大会屈指の本格派右腕・畔柳亨丞(くろやなぎ・きょうすけ、3年)を擁する中京大中京が投打ともに優位。千葉大会3位から関東大会4強入りし、センバツ切符を手にした専大松戸は、強みの「選球眼」で相手バッテリーに重圧をかけたい。 【写真】センバツ応援ポスターに小泉のんさん 中京大中京のエース・畔柳は最速151キロの直球が最大の武器。ドラフト1位で中日入りした1学年上の高橋宏斗のツーシームを参考にしたチェンジアップなど変化球も切れ味鋭く、昨秋に傷めていた腰も治り万全の状態で臨む。専大松戸のエース・深沢鳳介(3年)は、関東大会で2試合連続無四球完封など安定感は抜群。冬場に下半身を強化し、ボールのキレも増した。 中京大中京はチーム打率3割5分3厘と申し分ないが、「ここぞ」でつながる勝負強さが売り。ともに15打点を挙げた3番・桑垣秀野(3年)と5番・辻一汰(同)を軸に、全選手が走者を置いた状況に応じた打撃を心得ている。専大松戸はチーム打率3割3分3厘に加え、三振数が1試合平均3個弱、四死球も5個強と個々の「選球眼」が優れる。秋の公式戦10試合で計26盗塁の機動力も生かし、チームトップの14打点を挙げた吉岡道泰(3年)らにつなげたい。【森野俊】
中京大中京 最速151キロ畔柳がチームに勢い 打線はパンチ力ある細江に注目
公式戦無敗だったが2020年春夏の甲子園が中止になり涙をのんだ昨年のナインと比べて「勝っているのは元気だけ」と声をそろえる選手たち。それでも、高橋源一郎監督が「全員がその場で求められることを理解し、実行できる」と評価するチームは、組織力の高さを強みに20年秋の東海大会を制した。 守りの柱はエース右腕の畔柳亨丞(3年)。最速151キロの直球を軸にスライダーやカーブ、チェンジアップと多彩な変化球も切れ味が鋭い。2番手の左腕・柴田青(3年)は小柄だが制球力とスタミナに秀で、計算できる。チーム打率3割5分3厘の打線は、昨秋の公式戦12試合のうち10試合で2桁安打。中でもリードオフマンの細江泰斗(3年)は打率5割超に加え、本塁打を放つパンチ力も持つ。 春夏の甲子園で優勝11回は歴代トップだが、09年夏を最後に頂点から遠ざかる。主将の原尚輝(3年)は「優勝する力がありながら戦えなかった先輩たちの思いも背負って、必ず日本一になる」と力を込める。【森野俊】