井上 商都を支えて140年 節目の来年企画多彩に 長野県松本市
百貨店の井上(長野県松本市深志2)は来年、創業140周年を迎える。来年3月末には創業以来、松本市内にあった本店を閉店し、百貨店機能を東筑摩郡山形村の大型商業施設・アイシティ21に統合させる変化の時を迎えている。初売りの1月2日から記念企画がスタートし、松本駅前の本店では昭和の街や食べ物を再現した「昭和レトロ展」や、オリジナルワインの発売がある。 レトロ展は2~20日、本店7階催事場に昭和40~50年代の商店街を再現させる。射的や輪投げなどの縁日を楽しめるゾーンや、バブル時代などの懐かしい生活グッズ展示ゾーンを設ける。洋食店のスパゲティなどを飲食できるコーナーもある。 井上が所蔵する「昭和の井上」を中心とした写真も展示する。45年前の本店の駅前移転オープン時に周辺の歩道が人で埋め尽くされた様子や、本店周辺にアドバルーンが10個以上漂う風景など今では珍しい写真が多い。 井上は明治18(1885)年、松本市大手2(六九町)に井上呉服店として創業した。昭和25(1950)年には会社組織を設立し、54年に松本駅前に移転。平成12(2000)年、アイシティ21がオープンした。 井上裕社長は「3月末までは駅前での45年間のご愛顧に応えられるよう、本店をメインにしていく。140周年の初売りやレトロ展などぜひ楽しんでいただきたい」と話している。 昭和レトロ展の入場料は大人500円、中高校生400円、小学生以下無料。
市民タイムス