首都直下地震なら被害額「国家予算9年分」も…能登、阪神で潰えた道路網、水道も対策途上
平成30年6月、最大震度6弱の大阪北部地震では最大9万4千戸が一時断水した。うち8万6千戸に影響した大阪府高槻市では、老朽化した送水管の破損が原因だった。
鍬田は「国費を充てられる道路と違い、水道は各自治体の独立採算。低い料金を維持しようとして更新が進まない面がある」とし、耐震化を進めるには「住民に説明を尽くし、費用負担の社会受容を浸透させるべきだ」と訴える。選択肢は限られているのだ。(敬称略)
今年で阪神大震災から30年。その後も列島では地震が相次ぎ、1年前には能登半島地震も起きた。巨大地震のXデーに備え、災害大国に不可欠な「力」とは何かを考えたい。