バスティアニーニ、今シーズン初優勝! マルティンがタイトル争い逆転首位に|MotoGPイギリスGP決勝
MotoGP第10戦イギリスGP決勝レースがシルバーストン・サーキットで行なわれた。優勝はドゥカティのエネア・バスティアニーニだった。 【リザルト】MotoGP第10戦イギリスGP 決勝レース結果 イギリスGPはロードレース世界選手権の75周年を祝う特別なイベントとなっており、決勝では各チームがレトロな特別カラーリングを纏ってレースが行なうことで注目を集めた。なお参戦歴の浅いチームはそれぞれチームのルーツなどを活かしたカラーリングなど、工夫を凝らした。 予選ではアプリリアのアレイシ・エスパルガロがポールポジションを確保。ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤとエネア・バスティアニーニがフロントロウに続いた。 サーキット上空は曇り空となっており、気温は18度と低め。路面温度は29度のコンディションで全20周の決勝レーススタート時刻を迎えた。雨も心配されたが、ひとまずドライコンディションでのスタートとなった。 スタートではバニャイヤが上手く加速し、ホールショットを奪った。バスティアニーニ、そして4番グリッドスタートだったホルヘ・マルティン(プラマック)とドゥカティ陣営がトップ3に並び、エスパルガロ、マルク・マルケス(グレシーニ)と続いた。 2周目にはマルティンがバスティアニーニを追い抜いて2番手に浮上。しかしトップを走るバニャイヤがペース良く飛ばしていて、既に2番手集団は0.5秒の差がつけられていた。 バスティアニーニはその次の周にはエスパルガロにも追い抜かれて、4番手に後退。マルク・マルケスからも抜かれかけたが、なんとか抑えることができた。 トップ争いは徐々にマルティンがバニャイヤへと接近し始めた。ただオーバーテイクを仕掛けていけるような距離感にはならず。3番手以降のエスパルガロ、バスティアニーニ、マルケスまでがそれぞれ0.3秒ほどの差で連なった形での膠着状態が続いた。 レース折り返しとなる10周目になると、3番手のエスパルガロが離され始め、2番手マルティンから約1秒差に。そしてエスパルガロは11周目にバスティアニーニに抜き返された。 トップ争いに動きがあったのは12周目。バニャイヤに接近したマルティンがターン3でオーバーテイクを仕掛け、そのまま追い抜いて先頭が交代した。 バニャイヤもマルティンを逃すまいとチャージをかけたが、抜き返すことはできないまま。むしろ3番手のバスティアニーニに追いつかれてしまった。 そしてバスティアニーニは14周目のターン7でバニャイヤをオーバーテイク。0.8秒ほど前を走るマルティンを追った。以降は少しずつギャップを削っていき、ラスト3周でマルティンまで0.2秒差ほどまで接近した。 そして残り2周、マルティンがターン3で走行ラインを膨らませてしまい、バスティアニーニはチャンスを見逃さずオーバーテイク。ついに先頭が入れ替わった。 そしてリズムの崩れたマルティンを一気に引き離していき、わずか1周で1秒差を確保してラストラップへ。そのまま逃げ切ってトップチェッカーを受け、バスティアニーニが今シーズン初優勝を果たした。 2位はマルティン。スプリントレースと同じようにバスティアニーニに敗れてしまったが、バニャイヤが3位フィニッシュだったこともあり、タイトル争いでは逆転しマルティンがポイントリーダーとなった。 ポールシッターだったエスパルガロは最終的に6位。マルケスは4位だった。 日本人ライダーの中上貴晶(LCRホンダ)は16位。ポイントは獲得できなかった。
Motorsport.com日本版