「金融政策の変更もありえる」植田総裁、追加利上げを示唆するも…日銀、4月会合は「現状維持」を予想。追加利上げの実施時期は?【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】
声明は現状維持で利上げ時期の示唆はないと予想、利上げは10月実施の可能性が高いとみる
弊社は、長期国債の買い入れに関する文言を含め、声明は現状維持を予想しています。植田 総裁は前述19日の講演で、買い入れ減額は「時間をかけて検討し判断したい」と述べており、今会合で減額方針を示す可能性は低いと思われます。なお、展望リポートでコアCPIの前年度比上昇率は、2024年度が2.8%程度(前回2.4%)、2025年度が2.0%程度(同1.8%)、2026年度が2.0%程度と、先行き2%程度に落ち着く方向が示されると想定しています。 また、植田総裁は緩和修正を極めて慎重に進めるとみており、記者会見で利上げ時期を示唆する公算は小さく、円安についても、そもそも通貨の管轄は財務省であることから、直接的な言及は避けると考えています。弊社は4月17日に物価見通しを上方修正し(図表1)、日銀の金融政策の見通しも修正しました(図表2)。日銀は10月に追加利上げを行い(従来は2025年4月)、10年国債利回りの年末着地水準は1.05%(従来0.85%)を予想します。 (2024年4月23日) ※当レポートの閲覧に当たっては【ご注意】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『「金融政策の変更もありえる」植田総裁、追加利上げを示唆するも…日銀、4月会合は「現状維持」を予想。追加利上げの実施時期は?【解説:三井住友DSアセットマネジメント・チーフマーケットストラテジスト】』を参照)。 市川 雅浩 三井住友DSアセットマネジメント株式会社 チーフマーケットストラテジスト
市川 雅浩,三井住友DSアセットマネジメント株式会社
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