森崎ウィンがアフリカの地で歌った理由とは? 「ウガンダと日本の架け橋になりたい」
俳優・アーティストの森崎ウィンが1月、3泊6日の弾丸でアフリカ・ウガンダへ飛び立った。ほとんどの人が知らないその活動内容と、彼の熱き思いに迫る。 【写真を見る】ウガンダのガヒザ村で歌う森崎ウィンなど
自分を信じられた瞬間
正月の仕事を終えた1月3日の夜、森崎ウィンは東京・羽田空港を飛び立った。目的地は、アフリカのウガンダ──。 「ウガンダの山奥のガヒザ村にエコヴィレッジを作る、AWA NO MIYAプロジェクトが進行しています。自然や伝統的な文化を守りながら、教育や医療、産業を充実させていこう……という動きです。プロジェクトに携わる人が僕のライブを見てくれて、ぜひウガンダにウィンの音楽を伝えてほしい、日本と音楽でつながりたいということになりました。僕も未知の場所を旅することが好きなので、ウガンダに行きたいです! ということで実現しました」 認定非営利活動法人子どものための国際音楽交流協会(AIMEC)も加わり、日本の子どもたちから寄付してもらった楽器を森崎さんが届け、音楽イベントを開催することが決まった。 「ただし当初は、こういう写真を撮って、こういう記事にしようという具体的なプランがなかった。そこで、せっかくだからメイキングから動画で残しませんか? と、僕から提案しました。だから僕はイベントのゲストというより、一緒にイベントや作品を作る仲間という感じです」 日本からカタールまで12時間、カタールからウガンダの隣国のルワンダまで6時間、そこから陸路で5時間、そして国境を越えるのに1時間。羽田を発ってから約30時間かけて、森崎はガヒザ村に到着した。 「いざ到着したら心から来てよかったと思いました。ミュータンダ湖という大きな湖を舟で渡って、標高1000mぐらいの山をトレッキングしてキャンプをして、素晴らしい体験でした」 ただし、楽器の贈呈式や音楽イベントは計画通りに進まなかったという。 「AIMECからは琴とか笛など、日本の伝統的な楽器を預かって、僕は現地で準備して頂いたギターを抱えて向かったのですが、音楽祭にはだれも来なくて(笑)。実は予定が変更になり音楽祭が一日前倒しになったので人が集まっていなかったんですね。仕方がないから広場でギターを弾いていたら人が集まってきたので、自然発生的にイベントがスタートしました。『プレゼントのお礼に一曲歌うよ』と、言って、いきなりギターを弾き始めた子どもがいて、全然弾けてないんですけれど(笑)。事前に僕の曲を練習しておくから送ってほしいとリクエストされた曲がかなり昔に作ったリリースもされていない曲だったりして、でも現地でコラボすることができて、なにもかもすごく楽しかったし、感動的でした」 3泊6日の弾丸ツアーでアフリカから帰国した森崎は、自身の活動について思いを新たにしたという。 「プロジェクトの裏側に入ることで、素晴らしい取り組みだけれどお金がかかるということを学びました。『慈善事業だからタダでいいですよ』というわけにはいかないし、動画を作るにしても編集の費用とか機材のコストがかかります。だから自分がもっと成功して、そこで生まれた余裕をシェアできるような存在にならなければいけないと強く思いました」 天地の宮プロジェクトの模様は絶賛編集中とのことで、今後、作品として視聴できるようになるそうだ。