何歳になっても夢は持つべきなのか?【里崎智也×五十嵐亮太のライフハックベースボール!第16回】
■夢がない人はオールジャンルの努力が必要 五十嵐 きれいごとのように聞こえるかもしれないけど、「プロ野球選手になるには野球だけやっていればいい」というのは、やっぱり間違っていると思うし、人間としてもいびつになってしまう気がしますけどね。それに、もしもプロ野球選手になれなかったとしたら、その人はどうすればいいのかな? 里崎 それも亮太の言う通り。このやり方だと確かに効率的だし、自分のすべきことがハッキリしている反面、夢が実現しなかった場合のリスクがとてつもなく大きい。その点は気をつけなければいけないけど、決して「何をすればいいのかわからない」という状態にはならないよね。夢の実現のために一点集中で取り組むのか、ある程度バランスを取りながら、集中的に取り組んでいくのか。それはその人の考え方次第だと思う。 五十嵐 だけど、それにしてもリスクは大きいですよね。実現しなかったときにつぶしが効かなくなるから。一方で、「夢を持てない」という人も多いと思うけど、そういう人の場合はどうすればいいと思いますか? 里崎 夢が持てないということは、「何をやったらいいのかわからない」ということだから、いろいろなケースに備えてあらゆる準備をしておかなければいけないよね。学校の授業で言えば、国語、算数、理科、社会、英語はもちろん、美術も音楽も体育も道徳も、ありとあらゆる科目に全力を尽くさなければいけない。 五十嵐 それはそれで大変だなぁ(笑)。 里崎 でしょ。だから、「夢があった方が人生ラクになりますよ」と言ったんだよね。夢や目標がない人ほど、オールジャンルで総合的に取り組まなければいけない。それはすごく大変なことだけど、夢が見つかったときにアタフタしないで済むことになる。スポーツ選手になりたいなら技術を磨く、画家になりたいのなら美術系を強化する。大学や大学院に進学したいのなら勉強に励む。選択肢は広がるよね。 五十嵐 はじめから明確な夢を持っていて、「オレは将来、絶対にこの仕事をするんだ」と一心不乱に生きていくのは確かにラクだけど、それが実現しなかったときのリスクは大きい。一方で、「やりたいことが見つからない」という人の場合は、すべての教科を満遍なく勉強しなければいけないからとても大変だけど、その代わりに総合的な能力を身につけることができる。どちらにも善し悪しがあるということですね。