何歳になっても夢は持つべきなのか?【里崎智也×五十嵐亮太のライフハックベースボール!第16回】
■「夢には賞味期限がある」ということを忘れるな 里崎 あと、絶対に忘れてはいけないのは「夢には賞味期限がある」ということ。このことを肝に銘じていないと大変なことになってしまうよね。プロ野球選手の場合は、大卒や社会人経由だとしたら、せいぜい26歳ぐらいまで。最近では緩和傾向にあるけど、かつては教員免許取得には年齢制限もあった。ある時期までに結果を出さないと、そのままズルズルと年齢だけ重ねていくことになりかねない。 五十嵐 さっきも言ったけど、夢が実現しなかった場合のリスクはかなり大きいですね。若いときはいいけど、ある程度の年齢になってから、「またゼロからやり直そう」というのは、とっても効率が悪いから。 里崎 いざ、「Aがダメだから、やっぱりBにしよう」となったときに、何も準備をしていなかったら中途半端になるし、すべてが無駄になってしまう。それではとてもロスが多くて遠回りになってしまうでしょ。それは本当にもったいないし、避けなければいけないことだよね。 五十嵐 「すべてが中途半端になる」というのはキツイなぁ。せめて、それまでの経験が役に立つこと、無駄にならないことならいいけど......。 里崎 例えば「プロ野球選手になりたい」という夢が実現しなかったとしても、トレーナーや整体師、あるいは球団経営などのスポーツビジネス、バッティングピッチャーや用具係などの裏方さんなど、野球関係にかかわる仕事をするのならば、それまでの経験は決して無駄にはならない。それまでに学んだことが生きてくる可能性は高いよね。 五十嵐 サトさんの言うように「夢があったほうがラクに生きられる」というのも事実だし、「夢があったほうが効率的だ」というのも納得です。僕自身の経験としても、夢があったほうが毎日をポジティブに生きることができるし、つらいことや挫折も乗り越えやすくなるのは実感としてありますね。それに、やりたいことが明確なほうが絶対に人生も楽しくなる。それは若い人だけじゃなく、どんな年齢の人にも当てはまるはず。 里崎 実は、夢を持っている人のほうがやるべきことが明確な分だけラクで、夢がない人のほうがオールジャンルで頑張らなければいけないから大変なんだけど、実際のところは夢がある人ほど必死に頑張っていて、夢のない人ほどのんびりしている。そうなると、明確な目標を持って頑張っている人と、そうでない人の差は開いていく一方だよね。夢や目標を持っていたほうが、絶対に人生はラクになる。それは何歳になっても変わらないと思いますね。 ――さて、そろそろ時間となりました。いくつになっても、夢を持って生きていきましょう。また次回もよろしくお願いします! 里崎・五十嵐 了解です。次回もよろしくお願いします!(連載第17回に続く) 構成/長谷川晶一 撮影/熊谷 貫