カラオケの「飲食物の持ち込み禁止」に法的な拘束力はあるの?「1000円前後」の食品やドリンクが多いため、 できれば持ち込みをしたいです…。
一部のカラオケにおいて、「飲食物の持ち込み禁止」や「飲食物の持ち込みは罰金〇〇円」のような張り紙が掲示されているケースがあります。 カラオケの飲食物は値段が高いことが多く、飲み物と食べ物を頼むだけで1000円前後になることも珍しくありません。そのため、なかには飲食物を持ち込んで出費を抑えたいと考える人もいるのではないでしょうか。 そこで今回は、カラオケの「飲食物の持ち込み禁止」に法的な拘束力があるのか、また違反した場合に取られる措置についてご紹介します。カラオケに飲食物の持ち込みを検討している人は、参考にしてください。
カラオケの「飲食物の持ち込み禁止」に法的な拘束力はある?
結論からいうと、カラオケの「飲食物の持ち込み禁止」に法的な拘束力はあると考えられます。 民法では「契約の当事者は、法令の制限内において、契約の内容を自由に決定することができる」そして「契約の成立には、法令に特別の定めがある場合を除き、書面の作成その他の方式を具備することを要しない」と定められています。 つまり「カラオケは飲食物の持ち込みに関する契約内容を自由に決定することが可能」であり、かつ「利用者が『飲食物の持ち込み禁止』と書かれた張り紙を確認したうえでカラオケに入室した時点で、契約は成立している」ということです。 したがって、カラオケの「飲食物の持ち込み禁止」に法的な拘束力はあるといえるでしょう。
カラオケの「飲食物の持ち込み禁止」に違反するとどうなる?
それでは、「飲食物の持ち込み禁止」と書かれた張り紙が掲示されているカラオケに飲食物を持ち込むとどうなるでしょうか。 この場合、カラオケに対する契約違反に該当するため、カラオケは利用者に対して注意喚起や飲食物の廃棄等を指示することが可能であると考えられます。注意喚起だけで済む可能性もありますが、場合によっては、飲食物の廃棄等の措置が取られることもあるでしょう。 また、「飲食物の持ち込みは罰金〇〇円」と書かれた張り紙が掲示されていた場合、カラオケが利用者に対して罰金を科す可能性もあります。
飲食物持ち込みの判断は慎重に
カラオケの「飲食物の持ち込み禁止」には法的な拘束力があると考えられますが、罰金刑が定められているわけではありません。 しかしながら、飲食物の持ち込みが発覚するとカラオケから罰金が科せられる可能性があり、その場合出費額が大きくなる可能性もあります。 飲食物の持ち込みを認めているカラオケも存在するため、出費を抑えようとして逆に増やしてしまわないよう、カラオケへの飲食物の持ち込みは慎重に判断しましょう。 出典 デジタル庁 e-Gov法令検索 民法 第五百二十一条 第五百二十二条 執筆者:FINANCIAL FIELD編集部 ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルフィールド編集部