シトロエンC3の低価格プラットフォーム、C4など上位車種にも導入 販売に弾み
価格重視のモデル展開
シトロエンは新型車のコスト削減を目指し、上位モデルにも価格重視のスマートカー・プラットフォームを積極的に使用する方針だ。新車価格が上昇を続けている中で、不要な機能を省くなど低価格化に注力する。 【写真】シンプルでコストを抑えた「市民の味方」?【シトロエンC3を写真で見る】 (38枚) ブランドCEOのティエリー・コスカス氏はAUTOCARの取材に対し、大型のモデルも、シトロエンC3がスマートカー・プラットフォームで実現したような低価格化の恩恵を受けるだろうと語った。 同氏は、将来的にスマートカー・プラットフォームを拡張してCセグメント車(C4サイズ)に採用することについて「限界はない」とし、これは「我々が追求したい方向性」であると強調した。 「我々がBセグメント(C3サイズ)で、適切なレベルの機能を備えたベーシックカーの必要性を訴えてきたように、いつかCセグメントでも同じことをするだろう。車内の広さと価格の手頃さを求めている家族向けだ。より大型のモデルを作ることも可能で、ぜひ挑戦してみたい」 コスカス氏によると、新型C3とe-C3をはじめとするスマートカー・プラットフォーム採用車は、最初にコストを設定し、次に各コンポーネントに予算を割り当てるという方法で設計されているという。 「開発を始めたとき、どれだけの費用がかかるかを全員が把握していた。各コンポーネントには目的と目標があった。全体的に取り組まなければ、うまくいかない。目標コストを達成するには、あらゆる要素で全員に目標を定め、全員に説明責任を持たせる必要がある」(同氏) こうした考えは、ライバルブランドであるルーマニアのダチアを意識したものだ。ダチアも同様の方法で車両開発を行い、低価格化を追求している。2025年に初めてCセグメントに参入し、中型SUVのビッグスターを投入するというブランドの動きに影響を受けたようだ。 コスカス氏はC3の仕様について、顧客が望んでいない、あるいは必要としていないものを詰め込み過ぎてコストが上昇しないよう、慎重に検討されたと述べている。 「このセグメントで人々が何を期待しているかを考えると、テクノロジーを満載する必要はない」 この簡素化されたアプローチは、シトロエンが今後のモデルでも追求していくものであるとコスカス氏は付け加えた。ダチアと同様に、シトロエンもこのようなクルマに対する需要があると確信している。