<春に挑む・’21福大大濠>支える人たち/中 新聞部 OBと勉強会 球場の臨場感伝えたい /福岡
センバツに向け、選手たちを応援する新聞部も着々と準備を進めている。 新聞部とOBらの計20人が2月下旬、オンライン上で集まりセンバツ取材に向けての勉強会を開いた。4年前のセンバツ出場の時、甲子園で取材した大学3年、高見一矢さん(21)らが、スタンドから撮った当時の写真を見せたり、パソコンでパワーポイントを使ったりして説明した。 「野球記事の書き方は事前に勉強しておいたほうがいい」。先輩のアドバイスを熱心にメモをとる現役部員たち。小川成(じょう)さん(1年)が「試合後、選手が疲れているなか取材で気持ちを引き出すコツはありますか」と質問すると、先輩は「同じ高校の生徒だから砕けた感じで聞いてみてもいい。私たちにしか書けない記事がつくれる」と教えてくれた。 新聞部は年4回、紙面「NEXUS」を発行し、学校で配布したり、同校のホームページにアップしたりする。近場グルメなどの街ネタから、コロナ禍のストレスに関するアンケートを盛り込んだ記事など。1月29日のセンバツ決定時の記事では、報道陣が帰ったあと学校の階段で淡々と練習する球児の独自写真を掲載した。 例年なら部員たちは休日になると積極的に街に出て取材をする。選手たちの試合会場にも足を運んでもっと話を聞きたいが、新型コロナの影響で外出も制限され「経験が積めていない」と不安を口にする部員もいる。そんな中で開かれた約1時間のオンラインでの勉強会。編集部長の大村結子さん(2年)は「大濠生に伝えることの使命感を強く感じた」と語る。大会までインターネットなどで前回大会の様子や記事を見たり、先輩に助言を受けたりして本番に臨むつもりだ。 コロナ禍で甲子園球場での応援を断念する生徒がいる中、小川さんは「現地に行けるなら、直接試合を見られなかった大濠生に球場の臨場感が伝わるような原稿を書きたい」と意気込む。【大坪菜々美】 〔福岡都市圏版〕