「幸せの先送り」をついしてしまう人の共通点 「やらなければいけないこと」を優先してしまう
■達成感や喜びは長持ちしない しかし、ある時に気づきました。何かを達成すると、その時は達成感や喜びがあるけれど、そういう感情はあまり長持ちせず、「また次の目標を達成しないといけない」という気持ちが生まれてくることに。 仕事でベストセラーを出しても、また次もベストセラーを出さねばならない。これじゃあ、達成感や喜びは一瞬で、永遠にゴールのない追いかけっこをしているのではないか。 果たしてがんばって達成することは幸せなのか? そう気づいてしまって以降、考え方を大変換しました。
やっていることそのものが楽しい、うれしい、幸せだと思えることにできるだけ時間を割こうと決めたのです。 もちろん、だからといって「やらないといけないこと」を放棄したわけではありません。 「やらないといけないこと」をまずは「やって楽しい」に変換できないかを考えるようになったのです。 変換できないか考えるだけでも、時間に対するとらえ方が大きく変わりました。明らかに「幸福の時間」を増やすことができたのです。
■目的の変換をすると時間の価値も変化する 「やらなければいけないこと」を「やりたいこと」に一気に変換するのは難しいかもしれませんが、徐々に変えていくことは可能です。 それは、毎日「小さな変化」をしていくことです。小さな変化を続けていくことを「時間複利の法則」と僕は呼んでいます。「複利」とは投資や預金などで使われる言葉で、投資で得た利子を元本に組み入れていく計算方法です。これにより利子がプラスされて投資のもとになる金額が増え、同じ利率で利益が出た場合、金額はどんどん大きくなります。
自分を変えていく時も同じことがいえます。 「元の自分+変化した自分」がベースになっていくので、どんどん変化の度合いが増えていきます。 たとえば、やりたいと思ってやっていた仕事が、だんだん義務感だけで行うものになってしまった場合。 今の仕事の中に「興味が持てる部分」「おもしろいと思えそうな部分」「好きな部分」を見つけて、1日10分だけでもその時間を「楽しい」「おもしろい」「興味が持てる」という意識で仕事に取り組んでみる。