雪の富士山でオーバーツーリズム深刻化、地元頭抱える…渋滞・ポイ捨て・私有地立ち入り
こうした状況は、公園だけにとどまらない。
やはり富士山の撮影スポットとして話題となった富士河口湖町の「ローソン河口湖駅前店」でも、再び人が集まり始めており、町によると危険な車道横断が後を絶たないという。
また、富士山麓を結ぶ富士急行線では、冠雪した富士山を撮影しようと踏切から線路内に立ち入って撮影する行為がたびたび確認されている。
運行する富士山麓電気鉄道によると、こうした行為は数年前から把握。これまでに注意看板や自動で注意音声を流す装置などを踏切付近に設置しているという。同社の担当者は「大変危険な行為で絶対にやめてもらいたい。引き続き注意喚起をしていく」と話す。
こうした観光公害を未然に防ごうとする動きもある。11月20日に富士山と山中湖、山麓の山々を一望できる展望デッキをオープンした山中湖村では、土日祝日に警備員を配置し、渋滞が起きないように対策。離れた駐車場からのシャトルバスの試験運行も始めている。
村観光課の長田道仁課長は「絶景地のため、オーバーツーリズムの懸念もある。交通事故などのトラブルが発生しないよう、開設直後から手を打った」と話す。