災害時にも強い「キャンピングカー」のススメ!最強なのは遊ぶことだけじゃない【#8】
4:トイレがあると安心
独身時代のとき、キャンピングカーの旅でトイレは高速道路のサービスエリアとか、道の駅とか、コンビニとか、ガソリンスタンドを利用することでなんとかなっていました。しかし子どもができて、あの方たちが「おしっこー!」とシャウトするときは、だいたい決壊寸前……。2台目キャンピングカーに乗り換えたタイミングで、クルマにトイレを積みました。といっても備え付けの「カセットトイレ」ではなく、置くだけのもっとも簡易的な「ポータブルトイレ」です。 便器内にあるバケツのなかに、使い捨てのトイレシートを敷いて使用するタイプなので後処理がラクです。子どもなら4回くらいは使えます。小なら臭いも気になりません。使用済みのシートは「Lサイズの防臭袋」に捨てています。感覚でいうと赤ちゃんのオムツ交換に近いかもしれません。 災害時の避難所では、トイレになるべく行かないように水分補給を控えたらエコノミークラス症候群を引き起こす、という話もよく聞きます。簡易トイレでも、あるとないとじゃ全然安心感が違いますよね。
5:食事する環境が整っている
暮らすように旅しているクルマなので、調理器具や食器類はバッチリ揃っています。調理にはカセットコンロを使っています。 出入り口には、夜中に外のトイレに行くときに使う懐中電灯、頭に付けるヘッドライトもぶら下がっています。不便を快適に変えて楽しむキャンプなどもそうですが、アウトドアグッズはもしものときに役立ちますね。 車内には電池、ティッシュ、ウエットティッシュ、ミネラルウォーター、お米のレトルトパック、スープ、ペットシートなど備蓄しています。さらにはタオル、爪切り、マンイチ風呂に入れなかったときの顔や身体を拭くシートなどもあり、スグにでもシェルターになります。
6:非常食はちょっとおいしいレトルト食品で
災害などですべての物流が止まったことを想定して。だいたい3日あれば物資が届くだろうと考えたとき、皆さんはどんな非常食を思い浮かべますか。そのまま食べられる乾パンとか缶詰とか、お湯や水を注いで作るアルファ化米とかカップラーメンとかでしょうか。月に何度もキャンピングカーで出かけるわが家の食事も毎度非常食のようなモノですが、ご当地カレー、モツ煮、高級ハンバーグとかけっこうおいしいですよ(笑)。 また、わが家は月に一度パルシステムを取っているので、長期保存できるクロワッサン、子どものジュース、レトルト食品など毎回たっぷり買っています。こちらも立派に非常食として活躍しますね。 そのような常温保管できる食材は旅に持って行ったり、バタバタ忙しい夕方に子どもにサーブするなど、買っては食べてを繰り返しています。常に一定量の食料を家に備蓄しておく方法を「ローリングストック」と言うそうです。たとえ非常時でも、食がいつもと同じなら気持ちも安定しませんか。 ところでこの正月、モチの魅力にハマってしまいました。常に「ハラヘッタ! 足りない!」と叫んでいる育ち盛りの息子たち。うどんや蕎麦にモチを入れると急に静かになるんです(笑)。カロリーの底力を感じました。モチはお湯で煮たりフライパンで焼いたり簡単調理ができるので、非常食としていいかもしれません。ただ、小さいお子さんや高齢者さんは気をつけてくださいね。
7:キャンピングカーをレンタルして「防災体験」してみる
最近は、キャンピングカー人気の高まりから、レンタルできる車両もあちこちにあります。わが家も本州の旅は愛車で行きますが、北海道とか九州とかへは貯まったマイルを使って飛行機で飛び、現地でキャンピングカーをレンタルしています。自走してフェリーに乗せるよりずっと安上がりで、現地での時間が長く取れるからです。 キャンピングカーが気になる皆さま、ぜひレンタルして防災体験をしてみてはいかがでしょうか。 このたび被災された皆さまには、平穏な時間が1日でも早く訪れますよう願っております。
国井律子