【安田記念】体調万全なら香港馬が強さを見せつける 京大競馬研の本命はロマンチックウォリアー
勝ったブリッシュラック、負けたサイレントウィットネスの違い
6月2日(日)に東京競馬場で安田記念(GⅠ)が行われる。マイラーズCを勝って今一度勢いに乗るソウルラッシュや、GⅠ馬セリフォス、ナミュール、そして何といっても香港からロマンチックウォリアーとヴォイッジバブルが参戦して一気に注目度が上がった。世界で活躍する香港馬がここでも強さを見せるのか、あるいは日本馬がホームで意地を見せるのか、非常に楽しみだ。今回はそんな香港馬に関するデータを用意した。 【安田記念2024 推奨馬】東京コースは複勝率50%で安定感◎! SPAIA編集部の推奨馬を紹介(SPAIA) まずは過去に好走した香港馬のデータをまとめた。安田記念で馬券になったのは6頭。ここではロマンチックウォリアー同様、実績が豊富だった馬(GⅠ級3勝以上)の話をしたい。(編集注:国際格付け前の「香港GⅠ」も便宜上「GⅠ」と表記する。) 1998年2着のオリエンタルエクスプレスはそれまでにGⅠを3勝しており、この時点で現地トップホースなら日本で通用することを見せていた。2006年にはGⅠ・4勝のブリッシュラックが勝ち、殿堂入り級の名馬であれば能力で見劣らないことは証明済みだ。 一方、負けた例としては2005年3着サイレントウィットネスや2008年17着のグッドババなどが挙げられる。サイレントウィットネスは前走で連勝が途切れ、さらに大幅に馬体を減らしての出走だった。後にスプリンターズSを快勝するのだから、敗因は体調不良によるところが大きいと言える。グッドババはGⅠ・4連勝中と勢いに乗っての出走だったが、こちらも馬体重を15kg減らしていた。海外馬に限った話ではないが、万全の体調で能力を出し切れるかがカギになる。ロマンチックウォリアーもヴォイッジバブルも海外遠征の経験があり、陣営の仕上げに一定の保証ができるのはプラスではないだろうか。
人気薄の外差しに注意
次に過去10年の枠順別成績を調べた。最も勝ち馬を出しているのは7枠で【4-1-3-15】複勝率34.8%と抜けている。2017年サトノアラジンや2021年ダノンキングリーがスムーズな外差しを決めるなど、人気薄の差しに注意したい枠だ。 5枠も【3-1-0-16】複勝率20.0%と悪くない。ソウルラッシュはここからスムーズな競馬をしたい。モレイラ騎手の手腕が問われる。ロマンチックウォリアーの入った4枠は【0-2-1-16】の複勝率15.8%。20年はアーモンドアイが2着、21年はグランアレグリアが2着と、圧倒的1番人気が2年連続で落とした。枠はよくないが果たしてどうか。