【プレビュー】39年連続開催、伝統のハンガロリンク…抜きどころのない中どう攻めるのか、駆け引きに注目! 第13戦ハンガリーGP|F1
2023年 ハンガリーGP結果
2023年のF1第12戦、ハンガリーGP決勝は2023年7月23日行われた。 現地ハンガロリンクはF2のレース2から引き続き晴天のドライコンディションとなる。路面温度は50度に迫り、タイヤのダメージが大きい状況に。 決勝では上位グリッド8名までを含む合計15名がミディアム。9番グリッドのセルジオ・ペレス、18番グリッドのジョージ・ラッセルの2名がハードを選んだ。17番手スタートの角田裕毅は第1スティントにソフトをチョイスしている。 レースがブラックアウトとなり、ターン1では後方で複数台の絡む接触が発生。スタートに失敗したチョウ・グァンユが順位を大きく下げ、ターン1でチョウに追突されたダニエル・リカルドがアルピーヌ勢を弾き、それぞれオーバーラン。順位を大きく下げた。 マックス・フェルスタッペンがトップでオープニングラップを終えた。オスカー・ピアストリ、ランド・ノリス、ルイス・ハミルトン、チャールズ・ルクレール、カルロス・サインツ、フェルナンド・アロンソ、ペレスの順番で2周目に入っている。17番手スタートの角田は混乱に巻き込まれることなく、11番手まで順位をジャンプアップさせた。 ピエール・ガスリー、エステバン・オコンはピットに戻るも、立て続けにリタイアを選択。アルピーヌ勢は3/70周で早くも姿を消すことになっている。 10/70周目には、トレイン状態よりもクリーンエアで走ることを選択したランス・ストロール、角田、バルテリ・ボッタスがピットに入り、ハードの第2スティントに移行。11番手だった角田はピットで7秒以上時間を要し、ピットでボッタスと、アレクサンダー・アルボンに抜かれてしまった。 上位勢は第1スティントで粘っていたが、17周目にハミルトン、18周目にノリス、19周目にピアストリがピットに入り、ハードにチェンジ。ピアストリがピットアウトすると、先にタイヤを交換したノリスが猛プッシュを行い、僚友に対してのアンダーカットに成功。タイヤ交換組の中ではトップに躍り出る。 トップを独走していたフェルスタッペンも24/70周目にタイヤを交換し、ミディアムからハードへとつないだ。フェルスタッペンは2番手ノリスの5.4秒前でトラックに復帰している。 28/70周目時点でフェルスタッペンがレースを先導し、5.2秒後方に2番手ノリス。そこから3.5秒後ろにピアストリが3番手で続いた。そこから4番手ハミルトンまでの差は11秒まで広がる。フェルスタッペンとマクラーレン勢2台の3人だけが別格のペースで周回を重ねていった。 31周目を迎えたあたりから、2度目のピットストップを行うドライバーが出てきた。43周目にはピアストリ、ペレスが第3スティントに移行。 角田も第2スティントのハードで粘ったが、46周目に2度目のピットストップを行った。角田はローガン・サージェントの後ろ、16番手でトラックに復帰している。 47周目のターン1でペレスがピアストリを抜き、3番手争いに加わってきた。トップのフェルスタッペンは52周目に2度目のピットインを行い、後方のノリス、ペレスに合わせる形でミディアムに履き替えた。これで最後まで走り切る流れとなる。フェルスタッペンは54周目に1:20.504で周回し、ライバルより2秒以上速いタイムでのファステストラップをマークした。 終盤には角田がニコ・ヒュルケンベルグ、サージェントと続くトレインの後ろに付け、69周目にサージェントが単独スピンしたことにより15番手に浮上している。 結局レースはフェルスタッペンが2番手ノリスとの差を33.7秒まで広げ、圧勝で同シーズンの9勝目をマーク。個人としての連勝記録を7まで伸ばした。また、レッドブルとしては2023年11戦全勝(※同GPは第12戦ながら、2023年エミリア・ロマーニャGP中止のために消化レースは11戦目となる)、前年最終戦のアブダビGPから続くレッドブルとしての連勝を12まで伸ばし、同一チームとしてのF1史上最多連勝記録(当時)を樹立している。 2位にノリス、そして巻き返したペレスが3位表彰台に上がった。 4位ハミルトン、5位ピアストリと続き、18番手スタートだったラッセルが6位まで押し上げた。7位ルクレール、8位サインツ、9位フェルナンド・アロンソ、10位ランス・ストロールまでがポイントを手にした。 リカルドは第3スティントのミディアムでペースが良く、大きくアンダーカットに成功し13位フィニッシュ。一方で角田は最初のピットストップでのタイムロス、第2スティントのハードを引っ張ったことで順位を落とし、15位でチェッカーを受けている。 2023年第12戦ハンガリーGP・決勝結果 1/マックス・フェルスタッペン/レッドブル 2/ランド・ノリス/マクラーレン 3/セルジオ・ペレス/レッドブル 4/ルイス・ハミルトン/メルセデス 5/オスカー・ピアストリ/マクラーレン 6/ジョージ・ラッセル/メルセデス 7/チャールズ・ルクレール/フェラーリ 8/カルロス・サインツ/フェラーリ 9/フェルナンド・アロンソ/アストンマーティン 10/ランス・ストロール/アストンマーティン 11/アレクサンダー・アルボン/ウィリアムズ 12/バルテリ・ボッタス/アルファロメオ 13/ダニエル・リカルド/アルファタウリ 14/ニコ・ヒュルケンベルグ/ハース 15/角田裕毅/アルファタウリ 16/チョウ・グァンユ/アルファロメオ 17/ケビン・マグヌッセン/ハース 18/ローガン・サージェント/ウィリアムズ -/エステバン・オコン/アルピーヌ -/ピエール・ガスリー/アルピーヌ
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