生成AIブームの中で独り勝ちするエヌビディア、追いすがる「日の丸半導体」
経済の再興につながるか
TSMCの熊本工場とラピダスの札幌工場が稼働することで、低迷してきた日本の半導体産業が復 権して、再び輝くことができるかどうか。経済安全保障上も半導体はこれからのデジタル社会では不可欠の部品となるだけに、日本経済にとっても失敗は許されない国策プロジェクトだ。 半導体ビジネスはいま生成AIブームが追い風となって、50年に一度のチャンスが到来、世界的にみて2030年には1兆ドル(150兆円)産業に成長しようとしている。日本では2つの最新鋭工場が立地するのを突破口にして、果たしてこのチャンスをものにできて、人口減少で先行き見通しが暗くなりがちな経済の再興につなげることができるのかどうかが問われている。
中西 享