赤楚衛二×上白石萌歌、2度目の共演で実感した信頼関係 「戦友だし同士のような存在」
赤楚衛二・上白石萌歌が演じた“MD世代”の心情
――お2人にとっては演じる人物が少し上の世代になりますが、それこそMD文化が実際にあったかどうかくらいの年代だと思います。自分より年上の世代を演じる難しさはありましたか? 上白石:私は結構音楽の聴き方にとてもロマンを感じていて。今では趣味でレコードを集めたりしているんですが、やっぱりMDのあのガジェット感は素敵だと思います。あとはプレイリストの文化もすごい素敵だなと思って、今ならもうサブスクでどこにいても聴ける音楽を、その時代はやっぱり湊と美海も一緒にCDショップに行かなきゃ聴けなかったりして、音楽が本当に人と人をつないでいたんだなと感じます。 赤楚:僕は現場でずっとMDを触らせていただいていたので、「こんなものあったな、懐かしいな」とは思いつつ、といっても僕も中学生からiPodなどを使い始めていたのであまり馴染み深いわけではなく、懐かしさもありつつ新しさも感じるようなものだなって思いながら演じていました。 ――現代では恋愛ものが昔よりは少なくなっていく一方で、こういう純粋な恋愛映画の直球の部分、泣ける部分の大切さがあると思いますが、こういう映画が作られる喜びや必然性のような部分についてはどういうふうに捉えていらっしゃいますか? 赤楚:それこそ現代における人間関係というと、便利なものが増えすぎて少し希薄になっている部分が多いと思うんですけれど、そんな中でも愛する人への想いというのは変わらないところがあると思うので、老若男女皆さんが共感できる部分でもあると思いますし、だからこそ泣けるというところもあると思います。純粋に愛を届けられる役割を頂けたのは、本当にありがたいなと思います。 上白石:やっぱり恋愛っていうものは、恋愛だけに留まらないですが、人が人を想う気持ちには一番その人自身が出るものだし、お互いがお互いの気持ちを映し合ったり、それがすれ違ったりすることはものすごく尊いものだなと思うので、こういう純粋な恋愛を描いている作品に関われるのはすごく幸せだなと思いますし、こういうものがまたどんどん生まれたらいいなと思います。自分で観るのもすごく好きですし、自分も参加したいなと思います。 ――ありがとうございます。お2人の「3作目」の共演も楽しみにしております。
徳田要太