越前水仙の目揃え会ようやく開催…夏の猛暑などの影響で1か月遅れる
収穫期を迎えた県花・スイセンの 目揃(めぞろ)え会が12日、福井県越前町のJA県水仙研修館であり、生産者約30人が今年の生育状況を確認した。猛暑などの影響で収穫が大幅に遅れ、例年より約1か月遅い開催となった。
越前海岸の冬の風物詩である「越前水仙」は、寒さに強く、香りが良いことから正月用の生け花として人気が高い。例年、11月末から2月上旬にかけて県内だけでなく全国に出荷される。
目揃え会で、JA福井県の担当者は、今年はスイセンの生育が平年よりも1か月程度遅れていると説明。その理由に、夏に気温が平年より高い日が続いたのに加え、8月上旬から9月下旬までの降水量が少なかったことを挙げた。
この時期は例年、1日約3万本を出荷するが、今年は5000本にとどまる「危機的な数字」といい、生産者に「注文に応えきれていないため、1本でも多く収穫していただきたい」と呼びかけた。
生産者(68)は「長さが足りず、規格に満たないものが多い」とした上で「楽しみにされている方は多いので、なんとか収穫を加速させられれば」と話した。