【バレー】「女子はレシーブ」 固定観念を覆すブロック改革 小さいチームにもできること【細田学園高 伊藤潔美監督×小川良樹エグゼクティブアドバイザー対談②】
――大きい選手にブロックを教えるのとはまた違った楽しさがあるのではないですか? 小川 おもしろいです。この5、6年は大きくて不器用な子たちにブロック練習をしていましたが、今の細田の子たちのほうがバレーは上手なので。でも身長がない分、どうやって教えようか、と。 やっぱりブロックは止められないとつまらないですよね。ただ、伊藤先生がすごく時間をかけてつくってきたレシーブのように、どこかでいいブロックが決まるようになってくると、楽しくなってくるだろうな、と思っています。そんなに止まらないから、今は楽しくないと思いますけどね(笑) もう少しすれば、ワンタッチを取る楽しさを覚えるかもしれないです。「相手が決まった!」と思ったスパイクにワンタッチを取れると、「よっしゃ!」という気持ちになってきて。「私は天才的なブロッカーだったんだ!」と思ってくれたらいいですね(笑) 練習試合を見ていても、圧倒されるのはまったくブロックが機能していないときです。そうなると案の定、後ろがだんだん拾えなくなってきて、チームが混乱状態になります。ブロックがしっかりしないから後ろのレシーブも混乱していると伝わってほしいけど、まだそこまでは選手の頭がつながっていません。でも、「ブロックによってこの大混乱が小混乱ぐらいで済むんだよ」とわかってくると、簡単にあきらめないという気持ちになって、後ろのよさも出てくるはずです。まあ、やり始めてまだ2ヵ月ですから(笑) 伊藤 さっきも言いましたが、もう3年分くらい練習をしていますからね(笑) 取材/田中風太(編集部) 写真/山岡邦彦(NBP) 伊藤潔美(いとう・きよみ) 1959年11月3日生まれ/早稲田実高(東京)→早稲田大 小川良樹(おがわ・よしき) 1955年10月29日生まれ/早稲田大高(東京)→早稲田大
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