染谷将太、大河ドラマ『麒麟がくる』織田信長役への反響に「“ここから挽回できるのか俺?”と思っていました」
7歳で子役として活動を始め、9歳のときに『STACY』で映画初出演。以降、『みんな!エスパーだよ!』や『聖☆おにいさん』などのギャグマンガに登場するキャラクターから、空海や織田信長といった歴史上の人物、はたまたヘタレ役と、変幻自在の演技で魅了する俳優・染谷将太(32)。映画の見方や芝居に対する意識が変わったという出演作との出会いや、さまざまな役を演じることへの思い、いつか演じてみたい役どころなどを聞いた。【第3回/全4回】 ■【画像】射抜くような視線がカッコいい!染谷将太さんのポートレート■ 2020~21年放送のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』で、過去のイメージを大きく覆す新たな織田信長を演じたことでも話題だった染谷将太さん。放送当初は「信長のイメージじゃない」といった批判的な声もあったが、登場回を重ねるごとに持ち前の演技力で視聴者を魅了し、一段とファン層を広げた。 現在公開中の 『劇場版ドクターX』では、東帝大学病院の新院長となる双子の兄である神津比呂人(ひろと)と、医療機器メーカーのCEOを務める弟の多可人(たかと)の二役を演じている。新しい病院長となった比呂人は、経費削減のため、過酷な勤務スケジュールを組んだり、年配の医者たちをリストラしたりと、冷酷なまでに次々と改革を進めていく。信長も比呂人も、人の上に立つ役柄を演じたことについて、染谷さんに振り返ってもらった。 ――意外にも、一人二役は今回が初めてだったそうですが、比呂人と多可人、それぞれどんな人物と捉えて撮影に臨まれたでしょうか。 「比呂人はわかりやすく言うと、他人を見下すような象徴的なタイプの人間で、米倉さん演じる大門先生の前に現れてライバルのような関係になっていきます。台本にも力強いセリフがたくさん書かれていたので、自分はそのセリフにただ乗っかるだけで役が成立したような感じでした。 多可人は、表面的に出てくる性格としては柔らかい雰囲気があるキャラクターです。この二人に共通しているのは、自分が持っている強い信念が絶対に曲がらないということ。ただ、その信念に向かっていく姿や方法が、それぞれちょっと違うという風に感じていました」