レクサス「LBX MORIZO RR」はLBXの皮を被ったGRヤリスだ!304psの高級スニーカーの中身は?
運動性能の高さは、レクサスLBXの皮を被ったGRヤリスだ
袖ヶ浦フォレストレースウェイ(全長2.436km)でAT、MTそれぞれ5周ずつ周回した。ATは慣熟~NORMAL~SPORT~VSC OFF~クールダウンと、ドライブモードやVSC(横滑り制御機能)を切り替えながら走行。MTも同様に慣熟~NORMAL×2周~VSC OFF~クールダウンの順に走行した。 AT仕様にはNORMALとSPORTの2つのドライブモードが設定されている。SPORTモードはショックよりもレスポンスを重視した変速となり、エンジンのパワーバンドを積極活用するギヤ段選択となる。サーキットを走るような状況では当然、SPORTモードのほうが合っているが、NORMALモードでもMモードにしてパドルで変速を行なえば、「最速変速」の制御となり、よりダイレクト感が味わえるようになる。ダウンシフトした際は意図的にショックを出す制御となっており、これがスポーティに走る気分を盛り立てる。 スポーツ走行サウンドをオーディオスピーカーから鳴動するアクティブサウンドコントロールもLBX MORIZO RRが搭載する特徴的な機能で、ドライバーの気分も高揚させるのに大きな効果があると感じた。レクサスLFAを意識して作り込んだサウンドはNORMALよりもSPORTのほうが刺激的だし、SPORTでさらにVSCをOFFにすると、アクセルオフ時にボロボロボロといったバブリングサウンドを発するようになり、刺激度が増す。 スポーツ走行時にVSCをOFFにするのは抵抗がある。そんなときは、EXPERTモードに切り換える手がある。AWDを50:50のモードにしてVSC OFFスイッチを押すとEXPERTモードになり、基本的にはVSC制御OFFとしながら、スピンモードに陥った際などいざという場面では制御が介入して助け船を出してくれる。ま、VSCをOFFにしても無理をしなければいいだけの話だが……。 MT車は、変速時のエンジン回転数合わせを自動で行なってくれるiMT(インテリジェントマニュアルトランスミッション)がありがたい。進化版GRヤリスで制御が進化しており、これをMORIZO RRに合わせてチューニング。回転合わせの応答性が上がっており、シフト操作の楽しみは残しながら、ブレーキとステアリング操作により集中できる。ON/OFFスイッチがシフトレバーの近くにあって切り換えやすいのもいい。 室内はレクサスらしいラグジュアリーなムードで満たされているが、走りは多分にGRヤリス味にあふれており、7割から8割がたは運動性能に振っている印象。LBX MORIZO RRはレクサスLBXの皮を被ったGRヤリスだ。
世良耕太
【関連記事】
- 三菱「パジェロ」復活へ...…新型は「アウトランダー」をベースにした高級PHEVになる!? ライバルはランクルかレクサスGXか?
- レクサスはスノーピークとコラボ!「人と自然とモビリティの共生」をテーマに世界観を表現【東京アウトドアショー2024】
- SUVでもやっぱりコイツはフェラーリ! プロサングエの725馬力/V12をストリートで初乗りチェック。「見るべき技術がてんこ盛り!」 【清水和夫SYE試乗】
- 2026年デビューが有力視される次期型レクサスUXを大予想!MAX350PS&航続距離800kmのBEV専用モデルに?
- 日本版フェラーリ「プロサングエ」だ!トヨタGRフラッグシップSUVに「クラウンスポーツ」の噂