「伝統的酒造り」無形文化遺産に登録 国内で減少する出荷量 世界への販路拡大目指す 新たな日本酒造りにも挑戦
■ワインの本場フランスでも需要が増えている
1550年天文19年から酒造りを始めている小西酒造。 代表的な銘柄「白雪」の大吟醸は、ことし10月にフランスのコンクールにも出品された。 原佑輔記者:フランス・パリにある日本大使公邸です。これから『KURA MASTER』の授賞式が行われます。 フランスの第一線で活躍するソムリエなど日本人ではない「食のプロフェッショナル」が味を評価する。 海外への輸出額は、去年には410億円と10年前のおよそ4倍にまで増え注目度が高まる日本酒。 しかし、ワインの本場フランスで受け入れられるのか? (Qフランスで日本酒の需要は増えている?) ソムリエ・国家最優秀職人章 グザビエ・チュイザさん:ますます増えています。それが私の喜びです。私はスパークリング酒の発展に非常に期待しています。
■小西酒造の酒がKURAMASTERで最高賞のプレジデント賞に選ばれた
その授賞式には、小西社長の姿があった。 応募総数1223点の日本酒の中から最高賞のプレジデント賞に選ばれたのが小西酒造の「白雪 伊丹諸白大吟醸」。 小西酒造 小西新右衛門社長:日本の方じゃない方たちが、このお酒を選ばれるという意味はすごく大きいと思います。 海外でも高い評価を得た小西酒造の日本酒。 プレジデント賞を受賞した日本酒を、普段あまり日本酒を飲んだことがないという関西テレビ・鈴村記者が試飲させてもらった。
■古文書から作った変わり種のお酒も
その他にこんな変わり種のお酒も… 小西酒造取締役生産統括部長 石田禎晴さん:弊社に伝わります、『酒永代覚帖仕込み(さけえいだいおぼえちょうじこみ)』という古文書に載っていた、江戸時代のお酒のレシピを再現した復刻酒になります。 なんと古文書から…。 鈴村菜央記者:すごく甘いです。日本酒でこんなに甘いのを飲んだことがないぐらい。 小西酒造取締役生産統括部長 石田禎晴さん:昔のお酒の作り方は現代に比べ仕込みに使う水が少ない状態で作っていました。普段食事で食べているのと同じ精米で、このお酒を仕込んでいます。
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