ディーゼルから客車まで JR新大阪駅近くの車両基地へ
JR西日本の網干総合車両所宮原支所へ THE PAGE大阪
人々の暮らしを支える鉄道。その車両基地の中はどうなっているのだろか? 今回は、大阪市淀川区にあるJR西日本の網干総合車両所宮原支所を訪ねてみた。すると、中には普段お目にかかれない車両がたくさんならんでいた。そんな同支所の中をじっくり紹介したい。
甲子園球場がすっぽり4個入る広さ
JR新大阪駅の西側にある、JR西日本の網干総合車両所宮原支所。山陽新幹線の高架に沿って東西に長く広がり、敷地面積は14万6千平方メートルで、甲子園球場がすっぽり4個入る大きさだ。 最西端にあるゲートから中へ入ると、左右の建屋では電車や機関車が検査の真っ最中。その奥には、福知山線を中心に活躍する225系や223系といった電車が体を休めていた。 「ここには、ディーゼル機関車8両、電車131両、客車53両の合計192両が所属しています。機関車や客車もいる点が、他の車両基地と大きく異なります」と、基地内を案内してくれた車両管理係の羽生隆男さんが教えてくれた。 3月にラストランを迎えた「トワイライトエクスプレス」もここの所属だ。JRの車両は車体の端部などに必ず所属を示す略号が表記されており、宮原支所は「近ミハ」。「近」は宮原支所を組織上管轄する近畿統括本部の頭文字、「ミハ」は「ミヤハラ」を略したものだ。 これが大阪環状線の車両基地、吹田総合車両所森ノ宮支所だと「近モリ」、特急サンダーバードの車両などが所属する向日町駅近くの吹田総合車両所京都支所だと「近キト」になる。
トワイライト ラストラン終わってもきっちりメンテ
敷地の中ほどにある大きな建屋は客車用の検修場。中では「トワイライトエクスプレス」の車両がメンテナンスを行っていた。 「ラストランは終わったけど、これからももう少し活躍してもらうので、定期的にきっちりメンテナンスしています。」大きな敷地は機関車・電車・客車のエリアに分かれていて、検修場もスタッフも別々なのだという。ちなみに羽生さんは旧・国鉄に就職して以来、一貫して客車のメンテナンスを担当。「トワイライト」も1989年のデビュー当初から面倒を見てきた。 「JRの看板列車やし、夏は猛暑の大阪、冬は厳寒の札幌まで行くから整備も大変。列車が遅れて戻ってきても、翌日の出発を遅らせるわけにはいかんから、その時はスタッフ総出で徹夜の作業です。」今年に入ってトワイライトが大幅に遅れた時も、翌日の出発が遅れることはなかった。「さすがに、翌日の出発時刻を過ぎて帰ってきた時はどうしようもなかったけどね(笑)」