結果を伴わない「努力」は「努力」じゃない?【里崎智也×五十嵐亮太のライフハックベースボール!】第24回
■誰もやらないこと、やれないことをするのが努力? 五十嵐 じゃあ、サトさんの考えだと「必然じゃないもの」のことは努力と言ってもいいんじゃないですか? 里崎 そうだね。僕の経験でいえば「プロ野球選手になるために練習を頑張る」というのは必然だから努力じゃない。でも、「もしもプロ野球選手になれなかったときのために一応、教職課程もとっておこう」と考えて、そのための講義を受講したのは必然じゃないから、努力と言えるのかもしれない。 五十嵐 サトさんは、大学時代に教職課程も修了しているんですか? 里崎 一応、教職課程も受講していたけど、春のリーグ戦で4試合連続ホームランを打ったら、大学時代の監督に「お前はプロに行ける素材だし、オレもプロを目指して真剣にやらせたいから、教職課程は目指さずに野球に打ち込め」と言われて、そこから授業に行かなくなっちゃった。 五十嵐 ちょくちょく自慢が入るんだよな、サトさんの話は(笑)。 里崎 しょうがないでしょ、事実なんだから(笑)。 五十嵐 でも、本人は絶対に否定すると思うけど、僕から見たら「サトさんは相当な努力家だな」って思いますけどね。どんなに仕事が立て込んでいても、YouTubeの更新は欠かさないし、「全試合総チェック」なんて、そう簡単にできることじゃないから。 里崎 いやいや、それも必然でしょ。YouTubeを頻繁に更新して、常に話題を提供しながら再生回数を重ねていく。それでお金を稼いで、自分の分はもちろん、スタッフたちの給料を払っていく。ボランティア活動ではなく、仕事としてやっているんだから、完全に「必然」と言えるでしょ? 五十嵐 サトさんはよく「全試合チェックなんて、やろうと思えば誰にでもできること。ただ、みんなやらないだけ」って言うけど、誰もやらないことをやる。しかも、それをやり続けるというのがサトさんのすごいところだし、そうしたスタンスこそが「努力」と言えるんだと思いますけどね。 里崎 何度も言うように、それも仕事の一環だし、それによって対価を得て生活をしているという点では、やっぱり必然でしかない。僕の考える「努力」とはまったく違うけどね(笑)。